平屋注文住宅の費用相場を実例でチェック|費用を抑えるコツや2階建てとの比較も
この記事では、平屋注文住宅の費用相場を、実例を交えながら詳しく解説します。
平屋は土地取得費用や建築費用が高くなると言われることが多いですが、環境や延床面積などさまざまな要素で相場は変化します。
今回は、平屋の費用を変動させる要素やコストダウンするコツ、2階建てとの比較検討のポイントなども分かりやすく解説。
ぜひ、注文住宅づくりのはじめの一歩にお役立てください。
平屋注文住宅は高いって本当?
平屋は2階建てより費用総額が高くなると言われることが多いですが、必ずしもそうとは限りません。
平屋と2階建てでは、同じ居住スペースや収納量を確保する場合でも、延床面積が異なります。平屋には階段がないため、2階建てより少ない延床面積でも十分なスペースを確保できるケースもあるのです。仮に平屋の方が2階建てより坪単価が高くても、延床面積を減らせばコストも抑えられます。
また、平屋のメリットを活かすために郊外の広い土地に建てることも多く、都市部の2階建てとは取得費用も変わってきます。2階建てより平屋の方が広い土地が必要になるケースは多いですが、郊外なら取得費用が負担になる可能性は低いでしょう。
もちろん、土地相場が高い都市部で広い平屋を建てれば、建築面積が大きくなる分、広い土地も必要となり2階建てより土地費用などが高くなる可能性があります。
大切なことは、平屋の相場や費用を変動させる要素を正しく把握して、ご自身に合う選択をすることです。
平屋注文住宅の費用相場を実例でチェック
クレバリーホームがお手伝いした7件の平屋注文住宅の実例で、費用相場をチェックしてみましょう。
延床面積や間取り、デザインや雰囲気と、費用のバランスをつかんでみてください。
実例①2,500万円~2,999万円 延床面積85.50㎡(25.86坪)
※実例の価格は建築当時の建物本体価格になります。また、土地費用は含んでおりません。
2,000万円台後半で建てた、約25坪、3LDKの平屋実例です。
廊下を極力減らした効率的な間取りで、主寝室・子供部屋のほかに、多目的に使える和室や書斎スペースなどのアイデアを盛り込んでいます。
LDKは平屋の屋根形状を活かした勾配天井で、実際の床面積以上の開放感。対面キッチンからの視界も広く、家事効率にもしっかり配慮しています。
キッチン奥の書斎は、正面に窓を配置してコンパクトなスペースでも圧迫感がありません。
実例②3,000万円~3,499万円 延床面積117.50㎡(35.5坪)
※実例の価格は建築当時の建物本体価格になります。また、土地費用は含んでおりません。
4人家族でのびのび暮らせる4LDK、3,000万円台前半の予算で建てた平屋実例です。
住まいの中心となるLDKに隣接した和室は、引き戸をオープンし広く使うこともできる可変性のある間取りです。
キッチンからサニタリーに直結する動線は、行き止まりのない回遊動線にもなっていて家事効率も高めています。
実例③2,000万円~2,499万円 延床面積104.13㎡(31.49坪)
※実例の価格は建築当時の建物本体価格になります。また、土地費用は含んでおりません。
2,000万円台前半で、約31坪の広々とした平屋を実現。
21.5帖のLDKは、それぞれの空間をゆるやかにゾーニング。ぐるりと一周できる回遊動線で、シーンに応じて効率良く移動できる間取りです。
実例④~1,499万円 延床面積71.21㎡(21.54坪)
※実例の価格は建築当時の建物本体価格になります。また、土地費用は含んでおりません。
1F
ロフト
1,000万円台前半の予算で建てた、1人暮らしにピッタリな広さの平屋実例です。
LDKは吹抜け+ロフトで、開放感や利便性を両立させています。
さまざまなシーンで活躍する小上がりのタタミコーナーは、床下を収納にする効率の良い工夫も。
実例⑤2,000万円~2,499万円 延床面積99.18㎡(30.00坪)
※実例の価格は建築当時の建物本体価格になります。また、土地費用は含んでおりません。
2,000万円台前半、30坪の3LDK平屋実例です。
タイルを使ったアクセントウォールと間接照明の組み合わせは、LDK全体に高級感をもたらすアイデア。
リビングに隣接するタイルデッキは、アウトドアリビングとして活用でき平屋の過ごし方を広げてくれます。
実例⑥1,500万円~1,999万円 延床面積71.21㎡(21.54坪)
※実例の価格は建築当時の建物本体価格になります。また、土地費用は含んでおりません。
1,000万円台後半で実現した、ご夫婦2人暮らしの平屋実例です。
対面キッチンのカウンターはダイニングテーブルの代わりになり、スペースを有効活用しつつ、家事効率もアップ。
寝室と水回りをつなぐ動線上にクローゼットを設け、収納・通路の2役を持たせているのも効率の良い間取りアイデアです。
実例⑦1,500万円~1,999万円 延床面積99.37㎡(30.05坪)
※実例の価格は建築当時の建物本体価格になります。また、土地費用は含んでおりません。
1,000万円台後半の予算で、約30坪の延床面積に暮らしやすいアイデアをたくさん盛り込んだ平屋です。
LDK全体に視線が届く対面キッチン、化粧梁や勾配天井など、デザイン性・暮らしやすさにしっかりこだわった間取りです。
モザイクタイルを使ったカフェ風のおしゃれなキッチンは、左右どちらにも回れる動線で効率的。
平屋注文住宅の価格を左右する要素
先ほどご紹介したように、平屋注文住宅の費用は1,000万円台から3,000万円台までさまざまです。また、ご紹介した実例はそれぞれ建築時期が異なり、資材のコストアップなどで費用が変動している可能性もあります。正確な費用を把握する際は、ハウスメーカーや工務店で見積もりを取ってみましょう。
平屋の価格を左右する要素を把握しておくと、施工実例やモデルハウスを見るとき、予算やプランを考えるときに役立ちます。
坪数
平屋注文住宅の本体価格は延床面積=坪数で変化します。
延床面積が広くなるほど材料費と工事費が増えるため、本体価格も高くなるのです。
予算内で理想の平屋を建てるためには、必要な坪数を見極めることが重要になります。こちらのコラムもぜひごらんください。
部屋数
平屋の部屋数も、本体価格を左右する要素の1つです。部屋数が増えると壁の材料や建具が多くなり、工事費も高くなります。
家族構成やライフスタイルを踏まえて、必要な部屋数を見極めることも大切です。
こちらのコラムで平屋の部屋数ごとの間取り実例や考え方を紹介していますので、参考にしてください。
間取り
同じ坪数の平屋でも、採用する間取りによって本体価格が変動することもあります。
例えば、ウォークインクローゼットやシューズクロークなどの間取りを取り入れると、その分本体価格も変動します。逆に、効率の良い間取りで廊下を減らして坪数を減らせば、コストダウンすることも可能です。
平屋での理想のライフスタイルを明確にして、必要な間取りを効率良く採り入れる必要があるでしょう。
平屋の間取りアイデアはこちらのコラムでたくさん紹介しています。
外観
平屋の外観デザインや使用する建材も、本体価格に影響する要素です。
外観にこだわると本体価格が高くなることもありますが、シンプルかつおしゃれなデザインでコストを抑える方法もあります。
平屋の外観デザインテイスト実例をこちらのコラムで紹介しています。
また、外壁や屋根材は本体価格だけでなく、耐久性や意匠性にも影響するため慎重に選ぶ必要があります。リーズナブルな建材で本体価格を安く抑えても、メンテナンス費用が多くかかっては意味がありません。平屋の外壁や屋根材は、初期費用だけでなく長い目で考えて選ぶことが大切です。
例えば、クレバリーホームが採用している外壁タイルや陶器瓦は、塗装が不要で美しい外観を長くキープできる建材です。詳しくはこちらのコラムもごらんください。
住宅性能
耐震性・断熱性などの住宅性能も、平屋の本体価格を左右する要素です。
住宅性能を高めるためには、必要な建材や工程が増えるため本体価格も高くなります。しかし、コストダウンを重視しすぎて性能が低い平屋を建ててしまうと、快適性や省エネ性が低く後悔する可能性があるので要注意。
費用・快適性・安全性などのバランスに注目しつつ、住宅性能にもしっかりこだわりましょう。
平屋注文住宅の費用を抑えるコツ
理想の平屋を建てるためには、費用を上手に抑えて、予算内でなるべく多くの要望を実現することが大切です。
クオリティを下げず、効率良く費用を抑えるコツを覚えておきましょう。
郊外の土地に建てる
平屋の費用を抑える方法として、相場が安めの郊外の土地に建てるのが効果的です。
平屋は周囲の建物の影や視線の影響を受けやすいため、なるべく広い土地に建てたいところです。郊外で坪単価が安い土地を選べば、節約効果は大きくなります。
日当たりやレイアウトの自由度などメリットも大きく、暮らしやすい平屋づくりにもつながるのでおすすめです。
効率の良い間取りで坪数を減らす
なるべく効率の良い間取りアイデアを採り入れて、平屋の坪数を減らすのもコストダウンにつながります。
例えば、回遊性の高い間取りにして廊下をなくしたり、小屋裏空間を活用して収納にしたり、クオリティを犠牲にせず坪数を減らす方法はいろいろあります。
ただコンパクトにするのではなく、間取りのムダを無くして坪数を減らしてみましょう。
シンプルでおしゃれなデザインにする
平屋の外観・内装のデザインを、シンプルかつおしゃれに仕上げるのも費用を抑える工夫の1つ。
例えば、シンプルな片流れ屋根やモダンテイストの外観は、材料費や工事費を抑えておしゃれに仕上げられる人気の組み合わせ。
内装も、開放感や統一感を意識してトータルコーディネートすることで、コストをかけなくてもおしゃれに仕上げる方法はあります。
こちらのコラムでいろいろなデザインをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
必要なオプションだけ選ぶ
間取りや設備を決めるときに、必要なオプションを見極めてムダなコストを防ぐことも大切です。
例えば、浴室暖房乾燥機は便利なオプションですが、ランドリールームがあれば必要性は低いです。キッチンのビルトイン食洗機も便利ですが、家族構成や家事スタイルによっては不要なケースも。
こちらのコラムで代表的なオプションや選び方を解説していますので、参考にしてみてください。
平屋と2階建てを比較することも大切
ここまでは平屋の相場や費用を抑えるコツを解説してきましたが、状況によっては2階建てと比較検討することも大切です。注文住宅を建てる土地やご予算によっては、2階建ての方が費用を抑えられ、要望を多く叶えられるケースもあります。
例えば、平屋だと十分な延床面積が確保できない場合、2階建てにすることで解決できる可能性があります。子供部屋や収納スペースを2階に配置して、水回りや主寝室を1階にまとめれば、平屋と同じような暮らしを送ることも可能です。
平屋だけ考えるのではなく、フラットな目線で2階建てと比較して、理想のマイホームを建てられる方法を選びましょう。平屋と2階建ての選び方については、こちらのコラムもごらんください。
まとめ
平屋注文住宅は、2階建てより高いと言われることが多いですが、費用を抑える方法も複数あります。相場や費用を変動させる要素を把握して、ご自身に合う平屋を建てるのが成功のポイントです。
今回ご紹介したポイントを押さえつつ、平屋のノウハウが豊富な住宅会社に相談することも大切です。
クレバリーホームは、平屋商品「Granshare」をご用意し、理想の住まいづくりをサポートしています。全国のモデルハウスで予算や間取りのご相談も可能ですので、ぜひお気軽にご来場ください。