注文住宅・建売住宅、どっちがいい?費用・間取り・デザインなど徹底比較

注文住宅・建売住宅、どっちがいい?費用・間取り・デザインなど徹底比較

一戸建てのマイホームを検討するとき、まず注文住宅か建売住宅どちらがいいかで迷う方は多いです。

注文住宅と建売住宅はそれぞれメリット・デメリットが異なり、どちらが向いているかはケースバイケース。

今回は注文住宅と建売住宅について、費用・間取り・デザインなど10のポイントで徹底比較します。

最後に注文住宅が向いている人・建売住宅が向いている人の特徴や判断基準の目安もまとめますので、ぜひマイホーム計画の参考にして下さい。

注文住宅と建売住宅の違い

注文住宅と建売住宅を具体的に比較検討する前に、まずは基本的な違いやメリット・デメリットについて把握しておきましょう。

注文住宅とは?

注文住宅の外観

土地・建物を自由に組み合わせられる住宅のことを注文住宅と呼びます。

工務店・ハウスメーカー・設計事務所など注文住宅を建てられる会社は複数ありますが、基本的なメリット・デメリットは次の通りです。

 

注文住宅のメリット

デザインと間取りを変更できる注文住宅

  • 間取りとデザインを自由に変更できる
  • 土地を選べる
  • 住宅性能にこだわれる
  • 建築中の様子をチェックできる

 

注文住宅は間取りやデザインを自由に決められるため、オーダーメイドでライフスタイルに合わせたマイホームをつくれるのがメリットです。

また、土地から選べるので理想の環境も含めてコーディネートでき、断熱性・気密性・耐震性にこだわって快適性や省エネ性が高い住まいもつくれます。

建築中の現場を訪れて、打ち合わせ通りに進んでいるか確認できるのも注文住宅ならではのメリットです。

 

注文住宅のデメリット

  • 予算オーバーの可能性がある
  • 完成までに時間がかかる

 

プランの自由度が高い反面、こだわり過ぎると予算オーバーの可能性があるのが注文住宅のデメリット。

また、完成までに1年前後の時間がかかり、すぐに入居できないのも注意すべきポイントです。

ただし、綿密な資金計画やスケジュールを立てて対策すれば、デメリットに対策することは可能です。

詳しくはこちらのコラムもご覧ください。

 

建売住宅とは?

建売住宅の外観

土地と建物をセットで販売している住宅のことを建売住宅と呼びます。一般的な建売住宅は、完成した状態で販売されていることが多いです。

建築前の状態で売り出されることもありますが、基本的には間取りやデザイン、設備などの仕様は決められています。まとまった土地を建築会社が分割して販売する、「分譲住宅」と同じ意味で使われることも多いです。

建売住宅のメリット

建売住宅の間取り

  • 予算総額が分かりやすい
  • すぐに入居できる
  • 実物を見て選べる

建売住宅は土地と建物の総額表示のため、予算オーバーを防ぎやすいのがメリットです。

また、完成した状態で販売されているため、実物を見てライフスタイルをイメージしやすく、購入後すぐに入居できるのも魅力的なポイント。

建売住宅のデメリット

  • 間取り変更できない
  • 住宅性能にはこだわりにくい
  • 同じようなデザインの家が並ぶ
  • 建築過程を確認できない

 

建売住宅は基本的に間取りやデザイン、住宅性能などを変更できないのがデメリットです。

理想のライフスタイルにマッチする間取りが見つからなかったり、周囲と同じようなデザインで不満に感じたりする可能性があります。

また、建築途中が分からないため、施工ミスや手抜き工事が隠れていないか心配する方も多いようです。

注文住宅と建物住宅どっちがいい?10のポイントを比較

先ほどご紹介したメリット・デメリットを踏まえて、10の視点で注文住宅と建売住宅を比較してみましょう。

①費用を抑えられるのはどっち?

注文住宅と建売住宅の費用相場

注文住宅・建売住宅を比較検討する際、どちらの方が費用を抑えられるのかは特に気になるポイントです。

住宅ローンのフラット35を利用した方のデータから、注文住宅・建売住宅それぞれの費用相場をチェックしてみましょう。

 

所要資金 住宅面積 坪単価
土地付注文住宅 4,903万円 111.2㎡(約33.63坪) 145万円
建売住宅 3,603万円 101.6㎡(約30.73坪) 117万円

出典:住宅金融支援機構 2023年度フラット35利用者調査

 

2023年度のデータから、土地付注文住宅・建売住宅の平均所要資金をピックアップしてみました。

単純に平均費用だけ比較すると、注文住宅より建売住宅の方が1,300万円安くなっています。

建売住宅は間取りや部材を規格化することで仕入れ値を抑え、まとめて施工することでコストダウンできる点が有利です。

ただし、注文住宅はライフスタイル・予算に合わせて延床面積や仕様を変えられるため、上手にコストダウンすることも可能です。

予算オーバーが心配で注文住宅をあきらめてしまう前に、一度見積もりを取って建売と比較して見るのが良いかもしれません。

注文住宅の相場や安く建てる方法について、こちらのコラムで詳しく解説しています。

 

②住宅ローンを組みやすいのはどっち?

注文住宅の住宅ローン計画を立てる夫婦

住宅ローンの手続きが簡単なのは、土地と建物をまとめて組める建売住宅です。

物件を検討する段階で総額が分かっているため、審査の手続きを進めやすく、土地と建物のローンを一本化できます。

注文住宅の場合は土地を購入するためにつなぎ融資などを利用するのが一般的で、建売住宅より複雑で手間がかかるイメージが強いですよね。

ただし、注文住宅で住宅ローンを組む場合でも、ハウスメーカーの担当者のアドバイスやサポートを受ければ、難しいことはありません。

注文住宅で住宅ローンを組む際の流れをこちらのコラムで詳しく解説しています。

 

③ライフスタイルに合う間取りを選びやすいのはどっち?

注文住宅のLDK

部屋数や広さなど、ライフスタイルに合う間取りを重視するなら、注文住宅が有利です。

建売住宅は基本的に間取りは変更できないため、ライフスタイルに合う物件が見つかるかは運しだいです。

一方、注文住宅は自由に間取りを変更でき、トレンドの間取りアイデアを取り入れられるため、満足度の高いマイホームをつくれます。

こちらのコラムでシューズクロークやランドリールームなど、新築住宅で人気の間取りアイデアを紹介しています。

 

④理想のデザインをつくれるのはどっち?

注文住宅のおしゃれな外観デザイン

おしゃれな外観や内装のデザインにこだわれるのは注文住宅です。

建築前の建売住宅なら壁紙など軽微な変更ができるケースもありますが、基本的に外観・内装のデザインはカスタムできません。

建売住宅は多くの人にマッチするようにシンプルなデザインになっていることが多く、こだわりたい方には物足りないことが多いです。

注文住宅の場合、住宅会社によって多少の差がありますが、内外装の建材やカラーを自由に選び、理想のデザインをつくることができます。

こちらのコラムで注文住宅のおしゃれな外観・内装実例を紹介しています。

 

⑤快適に暮らせるのはどっち?

注文住宅の快適なリビング

快適な室内環境を実現しやすいのは、断熱性や気密性、暖房方式などを選べる注文住宅です。

注文住宅は性能が高い断熱材やサッシなどを選ぶことができ、暑さや寒さの影響を受けにくい快適な住まいをつくれます。

また、間取りに合わせて冷暖房効率の良い場所にエアコンを配置したり、乾燥しにくい床暖房を選んだりできるのも有利なポイントです。

標準仕様次第で建売住宅も快適なマイホームを選ぶことは可能ですが、前述した間取りとの兼ね合いですべての条件を満たす物件を見つける難易度は高めです。

⑥寿命が長いのはどっち?

寿命が長い注文住宅の外観

建物の寿命については、注文住宅・建売住宅どちらも同じ条件なら差はありません。

しかし、耐震性能や外壁・屋根の建材などを選べる注文住宅の方が、寿命が長いマイホームをつくりやすいです。

建売住宅は販売価格を抑えるために、価格の安い建材や工法を採用していることが多いです。

メンテナンス費用をかければ長持ちさせることは可能ですが、長い目で見るとトータルコストが多くなることも少なくありません。

一方、注文住宅は耐久性が高い外壁タイルを選んだり、耐震性能を高めたりして、メンテナンス費用を抑えて長く暮らせるマイホームを建てることができます。

マイホーム選びでは、間取りやデザイン、設備など表面的な部分だけでなく、構造や建材にも注目してみてください。

 

⑦理想の住環境を実現できるのはどっち?

日当たりの良い注文住宅の宅地

マイホームで重要になる周辺環境や利便性については、好きな土地を自由に選べる注文住宅が有利です。

建売住宅は土地と建物がセットなので、間取りがライフスタイルにマッチしても、日当たりや周辺環境などが気に入らない可能性があります。

注文住宅の場合は、住みたいエリアや環境で土地を選んでから、理想の間取りをつくれるため、総合的な満足度は高くなる傾向があります。

⑧失敗や後悔を防ぎやすいのはどっち?

注文住宅の打ち合わせ

物件選びや間取りづくりなどで失敗・後悔するリスクは、注文住宅・建売住宅どちらにもあります。

建売住宅は実物を見て選べるためイメージ違いによる失敗や後悔を防ぎやすいです。

しかし、間取りやデザインを変更できないため、どこかに妥協せざるを得ないケースが多く、後悔するリスクがあります。

注文住宅は実物を見られないためイメージ違いのリスクはあるものの、間取りやデザインの工夫で失敗や後悔を防ぐことは可能です。

じっくり住まいづくりに時間をかけられるなら、カスタムできる注文住宅の方が失敗や後悔を防ぎ、理想のマイホームをつくりやすいでしょう。

こちらのコラムで、注文住宅づくりでよくある失敗例や後悔の防ぎ方について解説しています。

 

⑨安全性が高いのはどっち?

注文住宅の基礎建築中の様子

土地や建物の安全性を確保しやすいのは、施工方法や耐震性などを選べる注文住宅です。

注文住宅の土地を選ぶ際は地盤調査をするのが一般的で、軟弱地盤などの場合は対策を取ることができます。

また、建築基準法で定められた最低基準より耐震性を高めることができ、より安全性が高いマイホームを建てられます。

建売住宅も地盤調査報告書などを見せてもらえるケースはありますが、完成した物件を購入するため後から対策はできません。

こちらのコラムで地震や台風などの災害に強い家づくりについて解説していますので、あわせてご覧ください。

 

⑩早く入居できるのはどっち?

注文住宅の引っ越し

検討開始から引っ越しまでのスピードは、完成した状態で購入する建売住宅の方が早いです。

建売住宅は売買契約や住宅ローンの審査が通れば、いくつかの手続きを経て引き渡し、入居が可能です。

注文住宅は土地探しやプランづくり、施工期間があるため、完成まで1年前後かかるのが一般的。

ただし、注文住宅も入居日から逆算してスケジュールを建てれば、スムーズに入居まで進めることもできます。

こちらのコラムで注文住宅づくりの段取りや流れ、期間の目安などを解説しています。

 

注文住宅と建売住宅、どっちがいい?

最後に、注文住宅と建売住宅それぞれどんな人が向いているのかまとめておきましょう。

注文住宅が向いている人

開放感のあるおしゃれな注文住宅リビング

  • 家づくりの時間を楽しみたい
  • 叶えたいライフスタイルや明確な要望がある
  • 満足度の高いマイホームを建てたい
  • 安全性・快適性にこだわって長く暮らしたい

上記に当てはまる方は、建売住宅より注文住宅の方が理想のマイホームを建てられる可能性が高いです。

家づくりにしっかり時間をかけられる方なら、注文住宅のデメリットに十分対策できます。

ご家族で話し合って理想のマイホームをつくる過程は、良い思い出にもなりますよ。

耐震性や断熱性などにこだわり、快適に長く暮らせるマイホームを目指す方も、注文住宅がおすすめです。

建売住宅が向いている人

建売住宅の外観

  • なるべく早く引っ越したい
  • 間取りやデザインより立地を重視したい
  • 忙しくて家づくりに時間と労力をかけられない

あまり住環境にこだわりがなく、なるべく早くマイホームを購入して引っ越しを終わらせたい方は、注文住宅より建売住宅が向いているかもしれません。

実物を見てそのまま購入できる建売住宅は、かなり時間と手間を省略できるはずです。

また、注文住宅用の土地が少ないエリアでも、建売住宅なら見つかるケースもあるため、立地や周辺環境を重視したい方にも向いています。

ただし、間取りやデザインに妥協して建売住宅を選ぶと、大きな後悔が残る可能性があります。

なかなか理想の建売住宅が見つからないときは、注文住宅も一緒に検討してみるのがおすすめです。

まとめ

注文住宅・建売住宅どちらが向いているかは、マイホームに求めることによって変わります。それぞれのメリット・デメリットをしっかり把握して、ご自身に合う選択をしてください。

クレバリーホームは、全国のモデルハウスでマイホームに関するご質問・ご相談を受け付けています。

土地のこと・間取りのこと・資金計画のことなど、住まいづくりのプロがお答えします。建売住宅・注文住宅で迷っている方も、ぜひお気軽にモデルハウスをご活用ください。

▼クレバリーホームのモデルハウス情報

この記事の関連記事を読む