35坪の間取り成功例|リビング・収納・家事動線など間取りづくりのポイントも解説
日本の一戸建ての平均的な35坪の広さは、3~4人家族向けの3~4LDKで暮らしやすい間取りをつくりやすいです。
しかし、初めてのマイホームづくりだと、部屋数や広さの優先度など迷うことも多いですよね。
そこでこの記事では、35坪の間取り成功例を見ながら、リビングや収納、家事動線などの考え方のポイントを解説します。
35坪で暮らしやすいマイホームを建てるために必要な知識をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
目次
35坪の間取りはどれくらいの広さ?
35坪は畳約70枚分で、日本の一戸建てでは平均的な広さと言われています。
平均延床面積 | |
---|---|
2023年度 フラット35利用者調査 | 119.5㎡(約36.14坪) |
令和5年度住宅市場動向調査 | 121.3㎡(約36.69坪) |
上記2つの調査によると、注文住宅の全国平均延床面積は約36坪です。
35坪の間取りは平均的な広さに近いということが分かります。
- 1階床面積/60.24㎡(18.22坪)
- 2階床面積/56.42㎡(17.06坪)
- 延床面積/116.66㎡(35.28坪)
例えば、上記は35.28坪、4LDKの間取りプラン例です。
約20帖のLDKや広々とした玄関、2階の洗面台やファミリースペースなど、暮しやすい間取りアイデアがたくさん盛り込まれています。
35坪で3~4LDKならいろいろな間取りアイデアを取り入れることができ、ライフスタイルに合わせた注文住宅を建てることができます。
次の章から、さまざまなパターンの35坪の間取り成功例を見ていきましょう。
35坪の間取り成功例
クレバリーホームが手がけた注文住宅から、35坪前後の間取り成功例をピックアップしてご紹介します。
① 延床面積35.05坪 3LDK
1F
2F
シューズクロークやパントリー、大型のウォークインクローゼットや納戸など充実した収納や、タタミコーナーなど暮らしやすくおしゃれな間取りアイデアを取り入れた成功例です。
リビングに設けた3帖のタタミコーナーは、段差に腰掛けたり横になったり、さまざまなシーンで活躍する間取りアイデア。
広めの脱衣所はランドリールームも兼ねた間取りで、洗濯を1か所で効率良く完結できます。
② 延床面積34.40坪 3LDK
1F
階段のない平屋の特徴を活かし、35坪弱の延床面積に暮らしやすいアイデアをたくさん盛り込んだ成功例です。
玄関とサニタリーの動線上にファミリークロークを設け、家族の衣類を効率よく管理できるようになっています。
![]() |
![]() |
ワンフロアの平屋ですが、トイレを向かい合うように2つ配置して忙しい時間帯でも混雑せずスムーズに使えるのも工夫ポイントの1つ。
③ 延床面積35.31坪 4LDK
1F
2F
1階に和室1部屋、2階に洋室を3部屋設けた4LDKの間取り成功例です。
![]() |
![]() |
玄関にはシューズクロークを設置し、来客時は引き戸を閉めてスッキリした状態にできます。
2階ホールに本棚やデスクを設け、書斎やライブラリー、セカンドリビングとして活用できるスペースに。
④ 延床面積35.43坪 4LDK
1F
2F
2階に4部屋を配置した4LDKで、廊下を極力減らすことで効率の良い間取りになっています。
対面キッチンと横並びのダイニングテーブルで配膳効率を高め、正面にデスクを設けることでお子さまの勉強を見守りやすい間取りに。
![]() |
![]() |
ランドリールームとウォークインクローゼットを隣接させて、回遊動線にすることで家事を効率よくこなすことができます。
⑤ 延床面積35.55坪 4LDK
1F
2F
広めのサニタリーや大型のウォークインクローゼットなど、約35坪の延床面積を活かした間取り成功例です。
リビングはダイニング・キッチンとゆるやかにゾーニングして、吹き抜けを採用することで開放感たっぷりの空間に。
リビング横の和室はキッズスペースや家族のだんらん、扉を閉めて個室化してゲストルームとしても使える間取りです。
⑥ 延床面積35.06坪 3LDK
1F
2F
LDKと水回りをつなぐ回遊動線、大型のシューズクローゼットなどのアイデアが光る間取り成功例です。
![]() |
![]() |
シューズクロークには靴やコート類をまとめて収納でき、趣味のキャンプ道具をしまう場所としても活躍します。
個室の書斎は、ご主人が趣味のゲームに集中できるように工夫されています。
⑦ 延床面積35.54坪 4LDK
1F
4人家族にちょうど良い、4LDKの平屋間取り成功例です。
リビングは平屋の構造を活かした勾配天井で、開放的な空間で家族がのびのびと過ごすことができます。
キッチンからはLDK全体を見通すことができ、サニタリーと直結する間取りで家事の効率化も図っています。
⑧ 延床面積35.94坪 3LDK
1F
2F
奥行きのある広々としたLDK、家事効率の良い動線など、暮しやすい工夫たっぷりの間取り成功例です。
奥行きのある開放的なLDKは、あえてリビングのテーブルを置かずにさらに広々とした印象を生み出しています。
寝室は高窓や地窓でプライバシー性に配慮し、間接照明の柔らかい光でリラックスできる空間に。
⑨ 延床面積35.80坪 5LDK
1F
2F
小屋裏
35.80坪の延床面積を最大限活用し、5LDKの部屋数やセカンドリビングを確保した間取り成功例です。
対面キッチンの正面に階段を配置し、お子さまと自然にコミュニケーションが取れる間取りに。
2階のセカンドリビングは約6帖の広さを確保し、勾配天井による開放感で家族が気持ち良く過ごせる空間になっています。
35坪の家の間取りづくりのポイント
先ほどご紹介したような暮らしやすくおしゃれな35坪の家を建てるために、次のポイントにこだわって間取りづくりをしてみましょう。
家族が集まるリビングをつくる
35坪の家の間取りづくりでは、まず住まいの主役となるリビングにこだわり、家族が集まって気持ち良く過ごせる空間を目指しましょう。
35坪の延床面積があれば3~4LDKの間取りをつくれるため、3~4人家族なら1人1部屋確保しやすいです。
しかし、個室で過ごす時間が長いとコミュニケーションが不足しがちですから、リビングを家族が集まれる空間にして自然と触れ合えるようにするのが理想的です。
広く見える間取りを取り入れる
吹き抜けや勾配天井などの間取りを取り入れたり、窓の配置を調整したり、同じ面積でも広く見える工夫を取り入れることも大切です。
35坪でも、部屋数やレイアウトによっては圧迫感が出てしまうこともあります。
特に前述したリビングのように過ごす時間が長い間取りは、ちょっとした工夫で広く見せることが大切です。
施工実例やモデルハウスなどを参考にして、開放感があり広く見える間取りアイデアを取り入れてみましょう。
平屋と2階建てどちらが良いか考える
35坪の延床面積は平屋・2階建てどちらも視野に入るため、メリット・デメリットを比較してご自身に合う選択をしましょう。
例えば、郊外で日当たりが良く広い土地に建てるなら、平屋のメリットが大きく暮らしやすいマイホームになる可能性が高くなります。
広い土地の確保が難しい都市部なら、2階建ての方が予算内で理想のマイホームを建てられる可能性が高くなるでしょう。
こちらのコラムで平屋と2階建ての選び方を詳しく解説しています。
玄関の位置を考える
間取りづくりや土地選びの段階から、暮らしやすい玄関の位置を考えることも大切です。
玄関の方角は東や南向きが人気ですが、西・北向きにもメリットがあります。
また、土地の形状や日当たり、設置する道路の向きなどによっても理想的な玄関の位置は変わります。
ファサードの印象や玄関・リビングどの間取りを優先するのかなど、さまざまな要素を踏まえて考える必要があるのです。
こちらのコラムで注文住宅の玄関の位置の考え方について詳しく解説しています。
収納を充実させる
35坪前後の延床面積で暮らしやすい家を建てるためには、使いやすい収納を充実させることも大切なポイントです。
収納量は多すぎると居住スペースが圧迫され、少なすぎると物があふれて暮らしにくくなってしまいます。
ご家族のライフスタイルを踏まえてちょうど良い収納量を見つけて、35坪の中にバランス良く配置しましょう。
こちらで注文住宅の収納の考え方や間取りアイデアをご紹介しています。
外観デザインのバランスを考える
35坪の家は間取りの選択肢が多くなり、外観デザインにも影響するため、バランスを考えておしゃれに仕上げましょう。
例えば、平屋と2階建てではシルエットが大きく変わるため、外観デザインの印象も変化します。
また、総2階建てと部分2階建てでも、外観のシルエットは変わります。
まずは35坪で暮らしやすい間取りをつくることが大切ですが、外観デザインもチェックしながら全体のバランスを考えてみましょう。
こちらで注文住宅の外観デザインづくりについて解説しています。
外壁/屋根のメンテナンス性を確認
35坪の家は外壁や屋根の面積もそれなりの広さになるため、将来のメンテナンス費用を事前に把握しておくことも大切です。
一般的な窯業系・金属系サイディングやスレート屋根の家は、10年に一度塗装が必要になり、100万円前後の費用がかかることが多いです。
一方、外壁タイルや陶器瓦など塗装が要らない仕様で建てると、将来のメンテナンス費用を抑えることができます。
例えば、クレバリーホームは外壁タイルと陶器瓦を全棟に標準採用し、50年間メンテナンス不要の住まいを提供しています。
こちらのコラムで塗装が必要ない家のつくり方について詳しく解説しています。
35坪の新築一戸建ての費用相場
最後に、35坪の新築一戸建ての費用相場をチェックしてみましょう。
住宅ローンのフラット35を利用した方のデータから、建売住宅・土地付注文住宅の平均費用を35坪に換算してみます。
平均費用/平均延床面積 | 平均坪単価 | 35坪の費用相場 | |
---|---|---|---|
建売住宅 | 3,603万円/101.6㎡(約30.73坪) | 117.24万円/坪 | 約4,103万円 |
土地付注文住宅 | 4,903万円/111.2㎡(約33.63坪) | 145.79万円/坪 | 約4,902万円 |
平均坪単価から35坪の費用相場を試算すると、建売住宅は約4,103万円、土地付注文住宅は約4,902万円となりました。
ここで計算した平均坪単価は建物と土地の価格も含まれた金額のため、実際は敷地面積や土地相場で変動する可能性がありますが、1つの目安として参考にしてみてください。
同じ延床面積でも、注文住宅は間取りやデザインにこだわれる分、建売住宅より相場が約800万円高くなるようです。
こちらのコラムで注文住宅の相場についてさらに詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
35坪は注文住宅における平均的な広さで、いろいろな間取りアイデアを取り入れて理想のマイホームを建てやすいです。
ただし、35坪の延床面積を活かし暮らしやすい家を建てるためには、間取りの工夫や効率の良いアイデアを取り入れることも大切です。
今回ご紹介した施工実例や、モデルハウスの間取りなども参考にしながら、ライフスタイルに合う35坪のマイホームを考えてみましょう。
クレバリーホームは全国のモデルハウスで、住まいづくりに関するご相談を受け付けています。
ぜひお気軽にお近くのモデルハウスにご来場ください。