注文住宅を安くする方法|間取り・設備・土地・会社選びのポイントと注意点
注文住宅は間取りや仕様によって費用が変動するため、予算内で満足度の高いマイホームを建てるための工夫が求められます。
しかし、表面的な価格だけを考えてコストダウンしてしまうと、耐久性や快適性が犠牲になり、実際に暮らし始めてから後悔するケースも。
そこで今回は、クオリティを維持しながら注文住宅の価格を安くする方法を、さまざまな視点からご紹介します。
間取り・設備・土地選び・会社選びとジャンル別に詳しく解説しますので、ぜひ注文住宅づくりにお役立てください。
間取りで注文住宅を安くする方法
居住スペースや収納量を確保しつつ、間取りの工夫で注文住宅を安くする方法やアイデアをチェックしてみましょう。
廊下を減らす
不要な廊下を省くことで延床面積を減らすことができ、注文住宅の本体価格を安くすることができます。
例えば、玄関ホールやリビングから各部屋に行ける間取りにすれば、廊下を無くして延床面積を減らせます。
動線効率も良くなり、暮らしやすい間取りになるのもうれしいポイントです。
窓を減らす
採光や通風を十分確保できている場合、居住性やデザイン性に影響がない窓を減らして安くする方法もあります。
窓の形状やサイズによって変わりますが、1か所あたり数万円のコストダウンが期待できます。
窓を減らすことで壁の面積が増え、家具を配置しやすくなったり、耐震性・断熱性を高めやすくなったりするのもメリットです。
注文住宅の窓の選び方についてはこちらのコラムでも解説しています。
ドア・扉を減らす
重要度が高くないドア・扉を減らすのも、注文住宅を安くする方法の1つです。
例えば、プライベートスペースである子供部屋や寝室は、収納の扉を付けなくても問題ないケースが多いです。
目隠しをしたい場合は、ロールスクリーンで隠すのもコストダウンになります。
なるべく真四角に近い形にする
注文住宅全体の形をなるべく真四角に近づけると、材料や工事費を減らして安くすることができます。真四角の家は凹凸部の材料と作業が減るためコストダウンにつながるのです。
また、2階建ての場合、上下階が同じ床面積の総2階にすると、基礎や屋根の面積が最小限で済むためコストダウンになります。
また、真四角に近い総2階にすることで、耐震性を高めやすいのも大きなメリット。
詳しくはこちらのコラムもご覧ください。
バルコニーを付けない
ライフスタイルによっては、バルコニーを無くしてコストダウンするのも1つの考え方です。
今のお住まいで室内干しがメインの方は、バルコニーを付けなくても問題ないでしょう。バルコニーを無くすことで建物本体価格が安くなるだけでなく、防水塗装のメンテナンス費用がなくなるのも大きなメリットです。
洗面所や2階ホールなどを室内干しスペースとして活用したり、ランドリールームを採り入れたりすると、家事効率アップにもつながります。
設備で注文住宅を安くする方法
注文住宅の設備はオプションやグレードの選択肢が多いため、必要な物を上手に見極めてコストダウンしましょう。
不要なオプションを選ばない
注文住宅は便利でおしゃれなオプションがたくさんありますが、不要な物を省いてコストダウンすることが大切です。
ほかの人にとって便利で評判が良いオプションも、ライフスタイルによっては必要ないこともあります。例えば、キッチンのビルトイン食洗機は、家族が多く食器がたくさんあるご家庭ではとても便利です。しかし、家族の人数や食器の量が少ない場合は、付けたけど使わなかったという意見も少なくありません。
注文住宅のオプションの種類や選び方のポイントは、こちらのコラムで詳しく解説しています。
キッチンやユニットバスのグレードを下げる
注文住宅の設備は同じメーカーでも複数のグレードがあり、コストダウンできる可能性があるポイントです。
例えば、キッチンやユニットバスは同じレイアウトでも、グレードによって価格が変動します。グレードを下げる、または標準仕様にすることで、同じレイアウトでも安くできる可能性があります。
グレードを上げると選べるカラーやオプションが増えることもありますが、標準仕様でも使いやすくおしゃれな設備にすることは可能です。予算とのバランスを見ながら、設備のグレードを考えてみてください。
土地選びで注文住宅を安くする方法
注文住宅を建てる土地選びも、予算に大きく影響するポイントです。次の視点で取得費用を安くできないか考えてみましょう。
余計なコストがかからない土地を選ぶ
注文住宅の土地取得費用を安く抑えるには、余計なコストがかからない土地を選ぶのが基本的な考え方です。
例えば、地盤改良や擁壁などが必要ない土地を選べば、余計なコストがかからず費用総額を抑えられます。
販売価格だけでなく、実際に家を建てるまでにかかる費用も踏まえて土地をチェックしてみましょう。水道やガスなどのライフラインがしっかり引き込まれている土地も、付帯工事費を抑えることができます。
注文住宅の土地探しの基本的な考え方はこちらのコラムでチェックしてみてください。
要望に優先順位をつけてから探す
なるべく土地取得費用を抑えて理想の注文住宅を建てるためには、要望に優先順位をつけることも大切です。
公共交通機関のアクセス、買い物などの利便性、日当たり、広さなど、すべての要望をクリアする土地を見つけるのは難しく、人気があるため販売価格も高めです。
土地に求める要望に優先順位をつけておけば、予算内で優先度が高い条件をクリアできるコストパフォーマンスが高い物件を見極めやすくなります。
エリアや条件を広げる
土地取得費用を抑えるには、探すエリアや条件を少し広げてみるのも1つの考え方です。
例えば、人気が高い南向きの土地を避ければ、予算内の物件を見つけられる可能性が高くなります。南向きの土地でなくても、間取りの工夫で採光性やデザイン性を高めることは可能です。
また、駅を1つ変えたり、少し郊外までエリアを広げたりすれば、選択肢が広がるのでコストパフォーマンスが高い土地が見つかるかもしれません。
会社選びで注文住宅を安くする方法
注文住宅を建てる住宅会社選びも、費用を安く抑えるために欠かせないポイントです。
標準仕様が要望に合う住宅会社を選ぶ
まずは、なるべく標準仕様が要望に合う住宅会社を選びましょう。
標準仕様の価格や坪単価が安い住宅会社でも、オプションを選ぶと高くなり予算オーバーする可能性があります。
逆に、標準仕様が要望に近い住宅会社なら、見積もりが大幅に高くなり予算オーバーするリスクを抑えやすくなります。
単純に坪単価が安い住宅会社を選ぶのではなく、本当の意味のコストパフォーマンスを見極めることが大切です。
注文住宅の坪単価についてこちらのコラムで詳しく解説しています。
実績が豊富な住宅会社を選ぶ
住み心地やデザイン性を犠牲にせずコストダウンするためには、注文住宅の施工実績が豊富な住宅会社を選ぶのも大切な視点です。
多くの注文住宅を建てている住宅会社は、経験豊富なスタッフが在籍しているため、コストパフォーマンスが高いアイデアを提案してくれる可能性が高いです。
施工実例ページをチェックして、なるべく実績が多く、バリエーションが豊富な住宅会社を選びましょう。
規格住宅がある住宅会社を選ぶ
自由設計プランだけでなく、規格住宅も用意している住宅会社を選ぶのもコストダウンに有効です。
規格住宅とは、あらかじめ用意された間取りプランから選ぶ住宅商品のことで、コストパフォーマンスが高いのがメリット。プラン選びの段階で価格が分かるので、予算オーバーの心配がないのもうれしいポイントです。
規格住宅の特徴やメリット・デメリットはこちらのコラムで解説しています。
注文住宅をコストダウンするときの注意点
価格だけを重視して注文住宅をコストダウンすると、実際に暮らし始めてから後悔するリスクがあるので要注意です。次のポイントに注意してコストダウンについて考えましょう。
メンテナンスコストのことを考える
注文住宅は数十年暮らす場所ですから、将来のメンテナンスコストまで踏まえて費用とクオリティのバランスを考えることが大切です。
初期費用を安く抑えられても、将来多額のメンテナンスコストがかかる仕様だと、トータルでは高くついてしまいます。
外壁材を例に挙げてみましょう。戸建て住宅で使われることが多い窯業系サイディングは、初期費用を抑えやすい外壁材です。しかし、塗装サイクルと寿命が短いため、トータルコストは高くつく可能性があります。
一方、外壁タイルはサイディングより初期費用は高くなりますが、塗装が不要で長く使えるため、トータルコストは安く抑えられるのです。
例えば、クレバリーホームは塗装が不要な外壁タイルと陶器瓦を組み合わせることで、50年間メンテナンス不要の注文住宅をご提供しています。長く暮らすほどメンテナンス費の差額が大きくなりお得に。
住宅性能を妥協するのは危険
断熱性・気密性・耐震性など、住宅性能に関わる部分のコストダウンは、大きな後悔につながる恐れがあるので避けましょう。
例えば、断熱性や気密性に妥協すると、快適性が低くなり、光熱費が余計にかかってトータルでは損になる可能性があります。
また、耐震性に妥協すると大きな地震が発生したときの倒壊リスクが高くなるだけでなく、破損による補修費用が多くかかるリスクも。
住宅性能については妥協せず、ほかの部分でコストダウンを考えてください。
値引きで無理に安くするのは避ける
定価のない注文住宅に対し、値引きで安くできるイメージをお持ちの方も多いようです。しかし、値引きで大幅に注文住宅を安くするのはあまりおすすめできません。
優良な住宅会社は見積もりに根拠のない利益を乗せていないため、大幅な値引きはできないことがほとんどです。逆に言えば、大幅に値引きできる会社は、最初から見積もり金額に利益が上乗せされている可能性が高いということです。
大幅な値引きで契約を迫られるトラブル例なども報告されているので、根拠のある見積もりを出してくれる信頼性の高い住宅会社を選びましょう。
まとめ
注文住宅を安くする方法はいくつかありますが、住み心地や性能、耐久性を犠牲にせず、上手にコストダウンすることが大切です。
実際に暮らし始めてからのこともしっかり考えながら、ムダを無くしてコストダウンする方法を考えてみましょう。
また、予算内で理想の注文住宅を建てるためには、なるべく早い段階で資金計画を立てておくことも大切です。
クレバリーホームの全国のモデルハウスでは、間取りのことだけでなく、住宅ローンや土地のことなどもご相談可能です。ぜひお近くのモデルハウスにご来場ください。