注文住宅のデザインの種類と決め方を解説|デザイナーズ住宅のようなマイホームを建てるコツ
注文住宅づくりでは間取りや設備など決めるべきことがたくさんありますが、外観や内装のデザインも種類が多く迷いやすいポイントです。
モダン・ナチュラル・和モダンなど、自由にデザインを決められる反面、イメージ通りに仕上げられず後悔するケースも。
そこでこの記事では、注文住宅で人気のデザインの種類、基本的な決め方やおしゃれに仕上げるコツを解説します。
どの注文住宅デザインにも共通する基本的な考え方を紹介しますので、ぜひ理想のマイホームづくりにお役立てください。
目次
注文住宅デザインの種類を実例で紹介
まずは、注文住宅で人気のデザインを6種類ピックアップして、特徴や魅力について解説します。
モダン
モダンテイストは、装飾を省いたシンプルなデザインで、幅広い方の好みにマッチしやすいのが特徴です。
シンプルなため流行に左右されにくく、築年数が経っても古く見えないのもモダンテイストのメリット。
また、装飾を減らしたシンプルなデザインのため、コストパフォーマンスに優れるのもうれしいポイントです。
モダンデザインを取り入れた注文住宅の施工実例をこちらのコラムでも紹介しています。
ナチュラル
ベージュ・ブラウン・木目などを組み合わせたナチュラルテイストも、注文住宅で人気の高いデザインです。
どのような街並みにもマッチしやすく、シンボルツリーや植栽との相性が良いのもナチュラルテイストの特徴。
シンプルなナチュラルモダン、カフェ風など、デザインのバリエーションも豊富です。
ブルックリン
アメリカブルックリンの住宅を再現したようなデザインも、近年の注文住宅で人気が高まっています。
工業的で無骨なインダストリアルテイストがベースで、木目やレンガなど昔ながらの素材との相性が良好です。
流行のデザインですが、昔ながらの素材などを取り入れてシンプルに仕上げることが多いため、時間が経っても古く見えにくいのも特徴。
北欧
スウェーデンやフィンランドなど、北欧地域の住宅をベースにしたデザインも人気です。
シンプルながら温かみやナチュラルな印象があり、日本の街並みやライフスタイルにもマッチするデザインです。
最近は北欧家具も人気なため、インテリアまでトータルコーディネートしやすいのもうれしいポイント。
南欧
南フランスやスペインといった南欧地域の住宅デザインも、注文住宅で採用されることが多いです。
オレンジのS瓦やアイアン装飾など特徴がありつつ、ナチュラルな雰囲気で日本の住宅地でも違和感なくマッチしてくれます。
自然や草花が好きな方は、ガーデニングなどを含めた外構計画にもこだわるとさらにおしゃれなデザインに仕上がります。
和モダン
モダンと日本の伝統的な建築様式を組み合わせた和モダンテイストも、注文住宅で定番ですね。
現代の建材を使いつつ、色使いやシルエットなどで日本の住宅デザインも再現するのが特徴です。
シンプルなモダンテイストがベースなので、日本の暮らしにもマッチしつつ、時間が経っても古く見えないのも魅力。
和モダンデザインの注文住宅施工実例をこちらのコラムでも紹介しています。
注文住宅のデザインの決め方
先ほどご紹介したように注文住宅にはたくさんのデザインがあるため、どのように決めたら良いのか迷う方も少なくありません。
デザインの決め方に決まりはありませんが、次の2つのパターンどちらかで考えるのが分かりやすいです。
- ①外観デザインの好みで決める
- ②内装や間取りから決める
まずはいろいろな施工実例を見て、好みのデザインや間取りを見つけるのが近道です。
あまり先入観を持たずにいろいろな施工実例を見て、気になるデザインや間取りを見つけたら、ブックマークしていくのがおすすめです。
好みが見えてきたら、外観、または内装や間取りどちらかを軸にしてデザインやテーマを決めましょう。
家の外、中どちらから決めても問題はなく、デザインが決まったら全体を統一していくのがおしゃれに仕上げるポイントです。
最初は細かい部分はあまり気にせず全体のデザインの方向性を決めて、そこから窓の位置や素材などを調整していくのが良いでしょう。
注文住宅のデザインを左右する要素
好みのデザインが決まったら、注文住宅の細かい部分を1つずつチェックして全体を統一していきます。
注文住宅のデザインを左右する要素を覚えておき、目指すテーマに合わせて調整していきましょう。
窓
窓は採光や通風といった機能面のほかに、外観や室内の印象を変えるデザイン面の役割も持っています。
特に、玄関などファサードの窓の配置は、注文住宅の外観デザインを大きく左右する要素です。
また、室内も視界に入る場所に窓を配置することで視線抜けが良くなり、採光性もアップするため自然光で内装デザインを魅力的に見せるといった効果も。
明るさや風通しなどをしっかり確保しつつ、デザイン面にも注目して窓のサイズや配置を調整してみましょう。
注文住宅の窓の種類や選び方について、こちらで詳しく解説しています。
素材
外壁や屋根、室内の壁や床などに使用する素材も、注文住宅のデザインに影響するポイントです。
同じカラーでも素材が違うと見え方が変わり、外観や室内の印象を左右します。
外壁を例に挙げると、タイル調の窯業サイディングと本物のタイルでは、同じカラーでも質感が変わります。
特に外壁や屋根は雨や太陽光にさらされるため耐久性が求められる部分で、おしゃれなデザイン性をキープするために素材にこだわるべきポイントです。
クレバリーホームは、耐久性が高く美しいデザインが長持ちする外壁タイルを全棟標準仕様としています。
色の組み合わせとバランス
注文住宅の外観や内装のカラーは3色以内に抑えるのが、おしゃれなデザインづくりのポイントです。
ベースカラー70%、メインカラー(アソートカラー)25%、アクセントカラー5%の割合が基本と言われています。
どのデザインを採用する場合も、まずはこの3色の割合をベースに考えるのが分かりやすいでしょう。
外観の場合は、外壁や屋根、窓枠や雨どい、カーポートや門扉など、視界に入る部分全体で色のバランスを考えるとおしゃれに仕上げやすいです。
内装は天井・床・建具だけでなく、ソファやカーテンといったインテリアまでトータルコーディネートしましょう。
屋根形状
注文住宅の屋根形状も、外観や内装のデザインに影響するポイントです。
外観は屋根形状で大きくシルエットが変わり、目指すデザインに合わせて選ぶことが大切です。
屋根の種類 | 特徴 |
---|---|
切妻 | 2枚の屋根面を組み合わせたシンプルな形状。三角屋根のシルエットになり、コストパフォーマンスも優れる。 |
片流れ | 1枚の屋根面で構成されるスタイリッシュな印象の形状。必要な部材が少なくコストパフォーマンスが高い。 |
寄棟 | 4枚の屋根面を組み合わせて、頂点に棟がある形状。落ち着きのある印象のシルエットをつくりやすい。 |
陸屋根 | 傾斜のないフラットな1枚の屋根形状。屋上やバルコニーをつくることができ、モダンテイストと相性が良い。 |
どの屋根形状がマッチするかは、最初に設定したデザインや間取りなどさまざまな要素で変わります。
注文住宅で人気が高い切妻、片流れ屋根の施工実例を紹介していますので、参考にしてみてください。
また、勾配天井や吹き抜けなどの間取りも、屋根の形状や勾配が室内のデザイン性に影響します。
天井の高さや傾斜でお部屋のイメージが変わるため、内装側への影響も確認してみましょう。
こちらで勾配天井や吹き抜けを取り入れた注文住宅実例を紹介しています。
照明
照明器具の種類や配置も、注文住宅のデザインに影響するポイントです。
照明器具のサイズや光の広がり方、色味などでお部屋の印象が大きく変わります。
例えば、リビングにシーリングライト、ダウンライトどちらを使うかだけでも、デザイン性がガラッと変わり、イメージにマッチする照明を選べばおしゃれに仕上げられます。
こちらで注文住宅の照明器具の種類や選び方について解説していますので、あわせてご覧ください。
設備
内装デザインについて考える際は、キッチンや室内に置く家電などの設備にも注目しましょう。
特に一体型のLDKでは、キッチンが良く見えるためお部屋全体のデザイン性に大きく影響します。
注文住宅で人気の高いキッチンメーカーや選び方のポイントはこちらで解説しています。
また、冷蔵庫やテレビ、エアコンやストーブなどの冷暖房器具も、お部屋の一部としてデザイン性を左右する要素です。
せっかくおしゃれな内装デザインに仕上げても、家電の色が合わなかったり、エアコンが目立つ位置にあったりすると、残念な印象になってしまうことも。
内装デザインだけでなく、実際に生活するシーンを想定して設備とのコーディネートも考えてみましょう。
収納
内装デザインに影響する要素としては、収納の量や使い勝手も挙げられます。
どんなにおしゃれなデザインの部屋も、収納が不足すると物があふれて生活感が見え、魅力が半減してしまいます。
使いやすい収納をバランス良く配置することで、物が散らかりにくくなりデザイナーズハウスのような空間をキープできるのです。
こちらで注文住宅の収納量や間取りの考え方について詳しく解説しています。
注文住宅のデザインづくりのコツ
前述したように注文住宅のデザインは全体の統一感が重要ですが、間取りや場所ごとにおしゃれに仕上げるコツもあります。
リビングのデザインづくりのコツ
注文住宅の中でも過ごす時間が長く、さまざまな用途を持つリビングは、デザインにくわえて開放感や居心地の良さにもこだわるのがポイントです。
例えば、天井が高いリビングは視界が広がり、開放感がアップすることでデザインの魅力も引き立ちます。
近年はキッチン・ダイニングと一体のLDKが主流なので、効率の良い動線や全体のトータルコーディネートもおしゃれに仕上げるコツ。
ソファやテーブルといったインテリアも統一すると、さらにおしゃれで居心地の良いリビングをつくりやすくなりますよ。
注文住宅のリビングをおしゃれに仕上げるコツについては、こちらのコラムもご覧ください。
寝室
睡眠に関わる寝室も注文住宅の中で過ごす時間が長く、デザインと快適性のバランスが重要な間取りです。
内装材や照明でリラックスできるデザインをつくりつつ、窓の配置や防音性などにも配慮し、快適な睡眠環境をととのえましょう。
光源が直接目に入らないダウンライトや間接照明、デザイン性が高く調湿・消臭作用を持つエコカラットなどを採用するのもおすすめです。
おしゃれで快適な注文住宅の寝室づくりのポイントをこちらのコラムで解説しています。
トイレ
トイレは生活空間から独立した間取りなので、遊び心のあるカラーや素材を取り入れて、おしゃれなデザインにこだわりやすい空間です。
居室だと取り入れるのが難しいアクセントカラー、広い面積だとコストがかかる自然素材なども、コンパクトなトイレなら選びやすいです。
また、トイレは使用頻度が高くゲストも使用する間取りなので、ニオイや温度、プライバシー性などにもこだわる必要があります。
こちらで注文住宅のトイレづくりのポイントや間取り成功例を紹介していますので、参考にしてください。
玄関
注文住宅で最初に目にする玄関のデザインは、住まい全体の印象を左右する大切な要素です。
玄関はおしゃれなデザインだけでなく、収納を充実させて生活感を隠し、採光性を高めて開放感のある空間に仕上げるのもポイント。
シューズクロークや2WAY動線など、おしゃれで利便性の高い間取りアイデアも上手に取り入れてみましょう。
注文住宅の玄関づくりのポイントやおしゃれな間取りアイデアをこちらのコラムで紹介しています。
外観
注文住宅の外観は面積が広いため、デザインのバランスを取りおしゃれに仕上げるのが難しい傾向があります。
建物のシルエットや、前述した窓・屋根形状などさまざまな要素が影響し、完成するまで実物を見られないのが難しいポイント。
前述したように全体のテーマを決め、色のバランスや素材選びなどにこだわり、おしゃれに仕上げましょう。
注文住宅の外観デザインづくりのポイントやおしゃれな施工実例をこちらで紹介しています。
注文住宅のデザインは自分でできる?
最近はパソコンやスマートフォンで使えるシミュレーションアプリが充実していて、間取りやデザインを自分でつくることも可能です。
平面図から3Dモデルを作成したり、カラーや素材を変えたりできるアプリも多く、ご自身で理想のイメージを形にすることができます。
注文住宅の間取りやデザインをシミュレーションできるアプリはこちらのコラムで紹介しています。
ただし、実際の住まいづくりでは、デザインだけでなく性能や暮らしやすさなど総合的な考えが必要で難易度は高いです。
例えば、デザイン的に大きな窓をつけたくても、断熱等級や耐震等級などの性能基準をクリアできないケースがあります。
ガラスは壁より断熱性が低く、耐震性を確保するための耐力壁も配置できないため、求める性能によっては思い通りの位置に希望のサイズの窓を付けられないケースもあるのです。
また、見た目はおしゃれでも、窓の位置によっては日差しがまぶしい、逆に窓が少ないファサードだと採光が不足するなど、実際に建ててみないと分からないポイントも。
窓だけでもデザイン以外に考えるべきポイントが多く、動線や収納量などさまざまな要素が注文住宅のクオリティに影響します。
自分でデザインをつくるのは勉強になり注文住宅づくりに役立ちますが、あくまでベースとなる方向性やイメージづくりとして活用し、最後は信頼できるプロのアドバイスを受けるのが確実です。
まとめ
注文住宅のデザインはバリエーションが豊富な分迷ってしまうこともあるため、テーマやコンセプトを決めて、全体を統一することが大切です。
また、デザイン性だけでなく、収納や動線の工夫などで、暮らしやすさを両立するのもおしゃれで満足度が高い注文住宅を建てるポイントです。
好みのデザインの施工実例があり、プロ目線のアドバイスをもらえるハウスメーカーに相談しましょう。
クレバリーホームは全国のモデルハウスで、注文住宅づくりに関する相談を受け付けています。
ぜひお近くのモデルハウスにご来場ください。