注文住宅・中古住宅のメリット・デメリットを比較|費用相場も!

注文住宅・中古住宅のメリット・デメリットを比較|費用相場も

一昔前まではマイホームといえば新築が当たり前でした。しかし最近は環境保護・コストメリットの観点から、中古住宅をリフォームしてマイホームにする方も増えています。

新築の注文住宅と中古住宅はそれぞれ一長一短あり、ご予算やライフスタイルによってどちらが向いているか変わります。

今回は注文住宅・中古住宅のメリット・デメリット、それぞれの費用相場をわかりやすく比較してみましょう。

注文住宅のメリット

おしゃれな注文住宅の間取り

満足度が高い

世界に一つだけの注文住宅を建てることは、大きな満足度につながります。

最近は中古住宅も一般的な選択肢になり、昔のように「中古は恥ずかしい」という風潮はなくなりつつあります。しかしやはり自分だけのマイホームを1から建てることに、満足感を覚える方は多いです。

最新の性能と設備を備えている

断熱性・耐震性・利便性の高い設備など、その時点で最新の性能と設備を備えているのも新築注文住宅のメリット。

特に最近は高気密・高断熱を基本とする省エネ住宅がスタンダードになりつつあり、中古住宅より光熱費を抑えられ快適に暮らせる可能性が高いです。

 

1からカスタマイズできる

間取りや設備をライフスタイルに合わせてカスタマイズすることで、理想のマイホームをつくりやすいのも注文住宅の魅力です。

中古住宅もリフォ-ムである程度カスタマイズできますが、ベース物件の広さや間取りを大きく変えるのは難易度が高いです。注文住宅は土地・住宅会社選びの段階からこだわることで1からカスタマイズできるため、よりライフスタイルにマッチしたマイホームを建てることができます。

長く住める

すべてが新しい注文住宅は、中古住宅より安心・快適に長く住めるのも大きなメリットです。

中古住宅もメンテナンスで寿命を延ばすことはできますが、築年数が経つほど建材が劣化して雨漏りや倒壊リスクが増加します。新築注文住宅ならそのような心配をせず、少ないメンテナンスで長く暮らすことが可能です。

税金や補助金など優遇措置が大きい

中古住宅より、新築注文住宅のほうが税金・補助金などの優遇措置が大きいのも特徴です。

例えばこどもエコすまい支援事業は中古住宅リフォ-ムの場合30~60万円が上限ですが、新築の場合100万円が上限となっています。住宅ローン減税も、借入上限額や控除期間に差があり、新築の方が有利な条件です。

 

注文住宅のデメリット

土地探しからだと時間がかかる

土地から選べるのは注文住宅のメリットですが、理想の物件を見つけるのに時間がかかることもあります。インターネットなどの体験談を見ると「土地探しで疲れた」という意見も少なくありません。

ただしポイントを押さえて効率的に探せば、時間を短縮して理想の土地を見つけることも可能です。

 

中古より初期費用は若干多くなる

中古住宅と単純に比較すると、新築の注文住宅の方が初期費用は若干多めにかかる傾向があります。住宅ローンの審査や返済額に影響するため、非常に重要なポイントと言えるでしょう。

ただし中古住宅の平均価格+リフォ-ム費用で比較すると、費用総額はそこまで変わらない可能性もあります。新築・中古の費用は記事の後半でチェックしてください。

資産価値の下落幅が大きい

日本の住宅市場は新築から築20年までの資産価値下落幅が大きいため、注文住宅は損になるという意見もあります。確かに20年以内に売却して住み替えるなら、大きなデメリットと言えます。しかしマイホームは売却前提で建てるわけではないため、長く暮らすならデメリットにはなりません。

中古住宅のメリット

中古住宅の外観

新築注文住宅より安く買えることが多い

中古住宅は建物の資産価値が下落した後の状態なので、土地価格+αのリーズナブルな価格で購入しやすいのが大きなメリット。初期費用を抑えられるので、その分リフォ-ムや家具購入などに予算を回すこともできます。

ただしフルリフォ-ムで新築同様に仕上げると、総額費用は新築注文住宅とそれほど変わらないこともあるので要注意。

土地単体では見つからないエリアも検討しやすい

利便性や資産価値が高い人気エリアは土地を見つける難易度が高いですが、中古住宅まで選択肢を広げると見つかることも多いです。

すでに土地が埋まっている住宅地でも、中古住宅なら比較的検討しやすいのは大きなメリット。

実物を見て選べる

建物の状態や間取り、日当たりなど実物を見て比較検討できるのも中古住宅のメリットです。

間取り図だけだと見逃しやすいポイントも、実物をチェックすることで把握しやすくなります。

中古住宅のデメリット

中古住宅の内装

物件見極めの難易度が高い

中古住宅は建物の状態が一軒ごとに異なり、物件を見極める難易度と失敗のリスクが高いのが大きなデメリットです。

例えば雨漏り・給排水管の漏水・シロアリ被害などのトラブルは、天井裏や床下で発生するため、専門知識がないと見極めが難しいです。このようなトラブルを見逃してしまうと、後で余計な費用がかかってしまう可能性があります。

住宅ローン審査で不利

中古住宅で住宅ローンを組む場合、金融機関に建物の資産価値が低いと判断されるため、新築より審査で不利になるのも注意すべきデメリットです。

新築より販売価格が安い中古でも、借入期間や返済期間の上限が厳しくなる可能性も考えられます。中古住宅だと頭金なしのフルローンは審査が通らないケースが多いため、ある程度の自己資金が必要になるかもしれません。

古い部分が残るリスク

中古住宅の全面リフォ-ムでは意匠性や機能性を新築同様に仕上げられますが、古い部分が残ることによるリスクは取り除けません。

築年数が古い中古住宅の場合、リフォ-ムしても床下のカビや長年染みついたニオイが残るケースもあります。長年住みついているゴキブリなどの不快害虫が、引っ越し後にすぐ発生して後悔したという意見も。

理想の間取りをつくれないケースがある

木造の中古住宅は比較的間取り変更の自由度が高めですが、建物によっては制限があり理想のマイホームに仕上がらない可能性もあります。

例えば通し柱・筋交いなど建物を支える重要な構造体は、撤去や移動が難しいです。現代の注文住宅で主流の、大開口LDKのような間取りはつくれない可能性があります。

良い物件を見つけるのは難しい

最近は中古住宅×リフォ-ム人気によって、立地やコストパフォーマンスが良い物件は見つけるのが難しい傾向もあります。

検討している方が多いため、人気エリアや状態の良い物件はすぐに売れてしまう可能性が高いです。理想の中古住宅を見つけるには、ある程度の期間と根気が必要になるでしょう。

注文住宅・中古住宅の費用相場

注文住宅の費用

最後に、注文住宅・中古住宅それぞれの費用相場を比較してみましょう。

注文住宅の費用相場 4,500~5,000万円

注文住宅の費用相場は、2021年にフラット35を利用して土地付注文住宅を建てた方のデータを参考にしてみましょう。

※土地付注文住宅の所要資金

  • 全国: 4,455万円
  • 首都圏:5,133万円
  • 近畿圏:4,658万円

出典:住宅金融支援機構 2021年度 フラット35利用者調査

エリアによって多少の差はありますが、4,500~5,000万円前後が費用相場の目安と言えそうです。

中古住宅+全面リフォ-ムの費用相場 4,000~4,500万円

中古住宅の費用相場は、物件の平均購入費用とリフォ-ム費用の合計で考えてみましょう。

※中古戸建ての所要資金

  • 全国: 2,614万円
  • 首都圏:3,152万円
  • 近畿圏:2,434万円

出典:住宅金融支援機構 2021年度 フラット35利用者調査

中古住宅単体だと、平均価格は2,500~3,000万円が目安になります。

リフォ-ム費用は建物の状態や工事内容によって変動します。国土交通省の調査によると、「躯体以外の部分を全面リフォーム」する場合の費用相場は500~2,500万円とのことです。しかし500万円だと最低限の内容なので、新築同様のデザイン・性能に仕上げるためには1,500~2,000万円前後かかる可能性が高いでしょう。

出典:国土交通省 部位別リフォーム費用一覧

中古住宅の平均価格とリフォ-ム費用相場の合計は4,000~4,500万円になります。お買い得物件を見つけられれば費用を抑えられる可能性はありますが、平均で比較すると相場はそれほど変わらないようです。

【結論】注文住宅・中古住宅どちらがおすすめ?

注文住宅・中古住宅はそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらが良いか断定することはできません。

ただし中古住宅をリフォームして注文住宅と同じクオリティに仕上げる場合、費用はそれほど変わらない可能性もあります。「費用を抑えたいから中古住宅」と安易に選ぶと、やっぱり注文住宅を選べば良かったと後悔する可能性もあるのです。どちらかに決め打ちするのではなく、注文住宅・中古住宅それぞれフラットな目線で比較検討してみるのが良いでしょう。

クレバリーホームは全国のモデルハウスで、間取り・費用・資金計画など家づくりの疑問にお答えしています。中古住宅と新築でお悩みの方も、ぜひお気軽にご来場・ご相談ください。

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