ローコスト注文住宅のメリット・デメリット|注意点やよくある疑問も解説
一般的な相場より初期費用や住宅ローンの返済額を抑えられるのが、ローコスト注文住宅の魅力です。
しかし、耐久性や性能、プランの自由度など注意すべきデメリットもあります。
例えば、ローコスト注文住宅で初期費用を抑えられても、将来のメンテナンス費用が多くかかればトータルでは損になる可能性が高いです。
また、断熱性が低いと暑さ寒さの影響を受けて快適性が低下し、冷暖房などの光熱費も多くかかります。
このようなリスク・デメリットもあるため、ローコスト注文住宅で初期費用を抑えた方が良いケースもあれば、ある程度費用をかけて丈夫で快適に暮らせる家を建てた方が良いケースもあります。
例えば、クレバリーホームの注文住宅は、塗装が要らない外壁タイルや、地震に強いプレミアム・ハイブリッド構法など、メンテナンス費用を抑えて長く暮らせる仕様です。
今回は、ローコスト注文住宅のメリット・デメリット両面を詳しく掘り下げ、注意すべきポイントなども解説します。
ハウスメーカーや工務店選び、予算計画に役立つ情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
目次
ローコスト注文住宅とは?
ローコスト注文住宅とは、一般的な相場より坪単価や建築費用が安い住宅のことです。
明確な基準はありませんが、平均的な30坪台の注文住宅を、建築費用1,000万円台から建てられる住宅会社を「ローコストメーカー」と呼ぶことが多いです。
※ローコスト注文住宅が安い理由
- 間取りの自由度を抑えて打ち合わせの人件費を削減
- 規格化による建材・設備の大量発注でコストダウン
ローコスト注文住宅が相場より安い主な理由は上記の2点です。
間取りやデザイン、選べる建材や設備の選択肢を絞ることで規格化し、打ち合わせや工事にかかる人件費、仕入れコストを削減して費用を抑えています。
ローコスト注文住宅のメリット
具体的に、ローコスト注文住宅を選ぶメリットをチェックしていきましょう。
建築価格を抑えられる
ローコスト注文住宅は、相場より建築価格を抑えて手軽に建てられるのが大きなメリットです。
注文住宅は定価がないため費用相場が広いですが、ローコストメーカーは具体的な価格帯を提示していることが多く、検討しやすいのも特徴です。
建築価格を抑えることで、後述する住宅ローンの審査のハードルや負担が下がる、土地を選びやすくなるなどのメリットにもつながります。
住宅ローンを組みやすい
ローコスト注文住宅で初期費用を抑えることで、住宅ローンの審査が通りやすくなり、返済負担を軽減できるのもメリットの1つです。
住宅ローンの審査では年収に対する借入金額の比率「年収倍率」も対象となるため、ローコスト注文住宅なら条件をクリアしやすくなります。
住宅ローンについてはこちらのコラムでさらに詳しく解説しています。
土地の選択肢が広がる
建築費用が安いローコスト注文住宅を選ぶことで、土地に予算をかけて選択肢を広げられるのもメリットです。
利便性や周辺環境などの優先順位が高い場合は、土地の選択肢が多い方が満足度の高い注文住宅を建てやすくなります。
こちらのコラムで建物と土地の費用バランスの考え方について解説しています。
完成までの期間が短い
ローコスト注文住宅は選べる部分が少ないため打ち合わせ期間が短く、規格化されているため工期も短縮できる傾向があります。
検討開始から完成までの期間が短いため早めに引っ越しでき、賃貸に住んでいる場合は家賃の支払い額を抑えられるのもメリットです。
ローコスト注文住宅のデメリット
さまざまなメリットがあるローコスト注文住宅ですが、注意すべきデメリットもあります。
間取りプランの自由度が低い
ローコスト注文住宅はコストダウンのために選択肢を絞っているため、間取りプランの自由度が低いのがデメリットです。
思うような間取りをつくれないと、実際に暮らし始めてから失敗に気づいたり後悔したりするリスクがあります。
理想のデザインをつくれないことがある
規格化でコストダウンを図るローコスト注文住宅は、建材の選択肢が少ないため理想の外観・内装デザインをつくりにくいのもデメリットの1つです。
外壁タイルや無垢フローリングといった価格が高い建材は選べないことが多いため、デザイン性にこだわりたい方は不満が残るリスクがあります。
設備のグレードが低い
キッチン・ユニットバス・トイレ・洗面台など、水回り設備のグレードが低いのもローコスト注文住宅のデメリットです。
オプションで上位グレードの設備を選べることもありますが、その分建築費用が高くなるためローコストに収まらなくなるリスクも考えられます。
外壁・屋根材の耐久性が低くメンテナンス費用が多くかかる
ローコスト注文住宅は外壁や屋根に耐久性が低い建材を採用していることが多く、将来のメンテナンス費用が多めにかかるのも注意すべきデメリットです。
初期費用を安く抑えられても、外壁や屋根の塗装がひんぱんに必要になると、トータルコストは高くついてしまいます。
住宅性能が低い
断熱性や耐震性など、マイホームの快適性や安全性、寿命に関わる住宅性能が低い傾向があるのもローコスト注文住宅のデメリット。
住宅性能は注文住宅の暮らしやすさや満足度に直結する部分なので、むやみにコストダウンすると後悔するリスクがあります。
補助金を利用しにくい
前述したように住宅性能が低めのローコスト注文住宅は、国や自治体の補助金制度を利用しにくいのもデメリットです。
最近の住宅系補助金は省エネ性や耐久性が基準になっていることが多く、ローコスト注文住宅だとクリアできない可能性があります。
また、住宅ローン減税も省エネ性能で条件が変わるため、性能が低いと控除額が少ない、または利用できない可能性もあります。
ローコスト注文住宅を選ぶ場合の注意点
先ほどご紹介したデメリットを踏まえて、ローコスト注文住宅を選ぶ際に注意すべきポイントをまとめてチェックしましょう。
※ローコスト注文住宅選びでチェックすべきポイント
- 理想の間取りやデザインを実現できるか?
- 設備が使いにくくないか?
- 耐久性やメンテナンス性は問題ないか?
- 保証やアフターサービスがしっかりしているか?
上記のような視点で、価格とクオリティのバランスを考え、満足度が高い注文住宅を建てられるかチェックしましょう。
一見暮らしやすいプランに見えても、実際に暮らし始めてから失敗や後悔に気づくケースも少なくありません。
マイホームを建ててから数十年暮らすことを考えて、利便性や耐久性、トータルコストを検討してみてください。
もし、ローコスト注文住宅を検討して不安や不満を感じる部分がある場合は、ほかのハウスメーカーも比較検討してみるのがおすすめです。
次の章で、一般的なハウスメーカーで注文住宅のコストを抑えて建てる方法をチェックしてみましょう。
ローコストメーカー以外でも安く注文住宅を建てられる?
ホームページやモデルハウスでローコスト注文住宅と表示しているハウスメーカー以外でも、工夫次第で安く注文住宅を建てることは可能です。
例えば、間取りに工夫して窓を減らしたり、廊下を無くして延床面積を抑えたり、ローコストで建てる方法はたくさんあります。
こちらのコラムで注文住宅を安くする方法について詳しく解説しています。
実際に、クレバリーホームで建築費用を1,000万円台に抑えた注文住宅の施工実例をご紹介します。
- 1,500万円~1,999万円
- 延床面積114.69㎡(34.68坪)
- ※実例の価格は建築当時の建物本体価格になります。
こちらの注文住宅は、平均的な35坪弱の延床面積で1,000万円台後半の建築費用に抑えた実例です。
ただコストを抑えるだけでなく、高級感があり塗装が不要な外壁タイルを採用して耐久性も両立。
広い玄関やシューズクローク、書斎やウォークインクローゼットなど、トレンドの間取りアイデアも取り入れています。
こちらのコラムで1,000万円台の施工実例や考え方を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
ローコスト注文住宅でよくある疑問
実際にローコスト注文住宅を検討するとき、疑問に感じる方が多いポイントをまとめました。
評判の良いローコスト住宅メーカーなら大丈夫?
ローコスト住宅のハウスメーカーを選ぶとき、口コミや評判は参考にはなりますが、最終的にはご自身に合うかという視点で判断することが大切です。
注文住宅に求める条件は人それぞれですから、ほかの人にとって良かったローコストメーカーが、そのままご自身にマッチするとは限りません。
評判は参考にしつつ、最終的にはご自身の考え方を持って流されないように判断しましょう。
ローコスト住宅に住むのは恥ずかしい?
インターネットで検索すると、ローコスト住宅に住むのは恥ずかしいという意見があり、心配する方も多いようです。
恥ずかしいと感じるかどうかは人それぞれですが、ローコスト住宅は外観や内装デザインの選択肢が少ないため不満が残る可能性はあります。
マイホームはずっと暮らす大切な場所ですから、ローコスト住宅のデザインについて納得いかない部分があるなら、ほかのハウスメーカーも検討してみましょう。
ローコスト住宅はやばいと言われるのはなぜ?
ローコスト住宅で検索すると、「やばい」という関連ワードが出てくるため、心配する方も少なくありません。
前述したようにローコスト住宅にはメリット・デメリット両面があるため、価格だけ重視して建てると後悔するリスクはあります。
全ての人がローコスト住宅で失敗・後悔するわけではありませんが、価格とクオリティのバランスを踏まえて検討しましょう。
ローコスト住宅に何年住める?
建築費用が安いローコスト住宅は、建物の耐久性や寿命も気になるところです。
ローコスト住宅もメンテナンス次第で何年でも住むことはできますが、将来のリフォーム費用が高額になるリスクがあります。
例えば、コストダウンのために価格が安い窯業系サイディングを採用している場合、30年前後で外壁の張り替えが必要になり、大きな出費になります。
ローコスト住宅を検討するときは、建てた直後のことだけ考えるのではなく、何年暮らすのか踏まえて将来の維持管理費用まで見据えましょう。
まとめ
ローコスト注文住宅は初期費用を抑えられるのが魅力ですが、注意すべきデメリットもあり、良い部分だけを見ると失敗・後悔するリスクがあります。
マイホームはご家族が長く過ごす大切な場所ですから、価格だけでなく、住みやすさや耐久性なども踏まえて検討しましょう。
クレバリーホームは、耐久性が高い外壁タイルを標準仕様とし、メンテナンスコストを抑えて長く暮らせる住まいづくりを提供しています。
間取りやデザインの工夫で予算に合わせたご提案が可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。