注文住宅の契約前に確認することは?契約の流れと失敗を防ぐポイントを解説
注文住宅は土地や間取りプランを自由に決められる反面、確認すべきポイントが多く契約前に不安を感じる方も多いようです。
そこでこの記事では、注文住宅の契約を結ぶ前に確認すべきことをリストアップして分かりやすく解説します。
仮契約・本契約など、注文住宅の契約の基本的な流れもあわせて紹介しますので、ぜひマイホーム計画にお役立てください。
目次
注文住宅の基本的な契約の流れ
具体的な確認すべきポイントをチェックする前に、まずは注文住宅の契約関連の基本的な流れを覚えておきましょう。
一般的な注文住宅づくりでは、仮契約と本契約の2回の契約のタイミングがあります。
土地探しから仮契約
仮契約とは、ハウスメーカーや工務店と本契約を結ぶ前の意思表示の手続きのことです。
仮契約は必須ではなく、住宅会社によっては無かったり、申し込みと呼ばれたりすることもあります。
まずは、注文住宅の最初の段階である土地探しから、仮契約に至るまでの流れをチェックしておきましょう。
- 要望の整理や情報収集
- 予算の検討
- ハウスメーカー探しと土地探しを同時進行
- 間取りプランと見積もりを作成
- 住宅ローン仮審査
- 仮契約
一般的な流れは上記の通りで、候補の土地と大まかな間取りプラン、見積もり金額が決まった時点でハウスメーカーと仮契約を結ぶことが多いです。
仮契約の段階ではまだ間取りプランや見積もりは確定ではありませんが、後で大きな変更が無いようにしっかりつくり込んでおくとスムーズに進めることができます。
仮契約時には申込金を支払うことが多く、本契約時に建築費用や頭金の一部として充当されるのが一般的です。
申込金を支払う場合は現金を用意する必要があるため、あらかじめ金額やタイミングを把握しておきましょう。
こちらのコラムで、注文住宅づくりで現金が必要になるタイミングや金額の相場について解説しています。
本契約
仮契約を結んだ後は、次のような流れで本契約に進めていきます。
- プランの詳細を詰めて最終見積もりを出す
- 土地の売買契約
- 建築工事請負契約
- 住宅ローン本契約
仮契約で注文住宅を建てる住宅会社を決めたら、間取りプランの詳細を詰め、正確な金額の最終見積もりを出します。
この段階の間取りプランでどのような注文住宅が建つか決まるため、抜けや漏れが無いようにしっかり確認しましょう。
プラン内容と最終見積もりが確定したら、土地の売買契約と建築工事請負契約を結びます。
間取り図や建築工事請負契約書がそろったら住宅ローンの本契約を結び、無事審査が通れば注文住宅の着工に進んでいきます。
こちらのコラムで注文住宅づくり全体の流れや段取りについて詳しく解説しています。
注文住宅の契約前に確認することリスト
前述したように、注文住宅は契約を結んだ時点で内容が確定するため、抜けや漏れが無いようにしっかり確認する必要があります。
契約前に確認すべきことをリストアップしましたので、1つずつチェックしていきましょう。
見積もり内容と金額
注文住宅の契約前に、まずは見積もりの内容と金額を1項目ずつ確認しましょう。
見積もりは総額だけを見るのではなく、要望が全て入っているか、不要な項目がないかなど内容を1つずつ確認しましょう。
仮契約時は後でプラン変更もできますが、大幅に金額が変わると効率が悪く、予算オーバーのリスクもあるため、微調整で最終プランを確定できるようにつくり込んでおくのが基本です。
また、仮契約前に複数の住宅会社の見積もりを比較する際も、同じ条件になっているか確認することが大切です。
注文住宅の見積もり比較についてはこちらのコラムもご覧ください。
必要なオプションは入っているか?
見積もりが打ち合わせ通りの内容になっているかの確認にくわえて、必要なオプションが入っているかの視点でもチェックしましょう。
例えば、基本の間取りプランだけで見積もりをつくると、本契約前の詳細見積もりでオプションが追加され予算オーバーする可能性があります。
床暖房や電動シャッターなどの設備、キッチンやユニットバスの追加機能など、理想の暮らしに必要なオプションが見積もりに入っているか確認しましょう。
こちらのコラムで注文住宅のオプションについて詳しく解説しています。
キャンセルできる期間と条件
万が一に備えて、注文住宅の契約を結んだ後にキャンセルできる期間や条件を把握しておくことも大切です。
注文住宅はキャンセルがないように確認してから契約を結ぶべきですが、事故や病気など想定外のことも考えておく必要があります。
仮契約の場合、詳細見積もりで条件が合わない場合はキャンセルできるのか、申込金が戻ってくるのかなど確認しておきましょう。
本契約の場合は、手付金を放棄することで解除できるケースが多いですが、キャンセル可能な期間はケースバイケースです。
土地の状況による追加費用の可能性
注文住宅は土地の状況によって費用が変動しますので、契約前に追加費用の可能性がないか確認しておくことも大切です。
例えば、地盤改良が必要な土地は、注文住宅の本体工事費以外の追加費用が発生します。
また、ガスや水道などライフラインが引き込まれていない土地の場合も、別途工事費がかかる可能性があります。
道が細くトラックや重機が入れない土地の場合、工事期間が伸びたり搬入費用がかかったりして予算オーバーするケースも。
建物単体で見積もりをするのではなく、候補の土地にいくらで注文住宅を建てられるのか確認しましょう。
住宅ローン返済計画
仮契約・本契約どちらを結ぶ場合も、必ず住宅ローンの返済計画について確認しましょう。
仮に住宅ローンの審査が通ったとしても、ギリギリの返済計画では突発的な出費や収入の変化などで支払えなくなるリスクも考えられます。
また、変動金利で住宅ローンを組む場合、金利が上がって毎月の返済額が変動して支払いが厳しくなるケースもあります。
こちらのコラムで注文住宅の住宅ローンについて分かりやすくまとめていますので、参考にしてください。
支払いスケジュール
注文住宅は費用を複数回に分けて支払うのが一般的なため、支払回数やタイミングを契約前に必ず確認しましょう。
着工金・中間金などの有無や金額、支払いタイミングは住宅会社によって異なります。
住宅ローンの融資が実行されるのは引き渡し時なので、着工金や中間金がある場合はつなぎ融資が必要なのか確認しておくことも大切です。
こちらのコラムで注文住宅のつなぎ融資について解説しています。
必要な現金
注文住宅づくりでは、住宅ローンに含められない現金の支払いが必要になりますので、金額やタイミングを確認しておきましょう。
建築工事請負契約を結ぶ際の手付金、印紙税や登記費用など、現金が必要な項目は複数あり、それぞれ金額やタイミングが異なります。
慌ててお金を用意することにならないよう、こちらのコラムで注文住宅に必要な現金について確認してください。
申込金の扱い
仮契約時に申込金を支払う場合は、その後の扱いやキャンセル時の対応について確認しましょう。
注文住宅の仮契約時の申込金は、本契約時に建築費用の一部に充当され、キャンセル時は戻ってくるのが一般的です。
ただし、扱いは住宅会社によって異なるため、契約前にしっかり確認しておかないと、万が一キャンセルになった場合戻ってこない可能性も考えられます。
仮契約だからと言って軽く考えず、申込金の扱いについてしっかり確認しましょう。
手付金の金額と支払い
建築工事請負契約時に支払う手付金は、事前に金額や支払い方法について確認しておきましょう。
手付金の相場は契約金額の5~10%が相場と言われていますが、住宅会社によって異なります。
相場より手付金が高い場合は、契約後に万が一キャンセルになった場合のリスクが高くなってしまいます。
また、手付金は住宅ローンに含められないため、いつどのように支払うのか確認しておきましょう。
注文住宅の手付金についてはこちらのコラムをご覧ください。
住宅ローンの審査が通らなかったときの解約条件
契約後に住宅ローンの審査が通らなかったときのことも、必ず確認しておきましょう。
一般的には、住宅ローンの審査が通らなかった場合は手付金を放棄せず解約できる特約を結び、契約書に記載することが多いです。ローン特約と呼ばれることもあります。
ただし、ローン特約は必須ではないため、契約書に記載しておかないと住宅ローンの審査が通らなかったとき、手付金が戻らない可能性があります。
早めに仮審査をしておくのが基本的な対策ですが、万が一本審査が通らなかった場合に備えて契約内容を確認しておきましょう。
工事のスケジュール
注文住宅の建築工事請負契約では、着工日・竣工日・引き渡し予定日が契約書に記載されているか確認しましょう。
希望日までに引き渡し、入居が可能なのか、遅れる可能性があるとすればどれくらいなのかも確認しておくべきポイントです。
天候や材料などの関係で工事が遅れた場合、どのような対応になるのかも確認しておきましょう。
保証やアフターメンテナンス体制
注文住宅が完成した後の保証内容、点検やアフターメンテナンス体制も契約前の要チェックポイントです。
建物のどの部分が何年保証されるのか、保証対象外になるケースはあるのかなど、故障や不具合が起きたときのことを考えて確認しておきましょう。
また、ハウスメーカーの定期点検のタイミング、延長保証制度なども確認しておきたいポイントです。
万が一設備の故障や不具合が発生した場合の窓口や、受付日時なども確認しておくのがおすすめです。
外構の予算を確保しているか
注文住宅が完成してから外構工事を発注する場合、土地や建築工事請負契約には含まれないため、予算について確認する必要があります。
外構工事がいくらかかるのか把握しておかないと、注文住宅の引き渡し後にお金が足りなくなってしまう可能性があります。
また、注文住宅の完成後だと住宅ローンに外構費用は含めることができないため、利用できるローンや金利についても把握しておきたいところです。
こちらのコラムで注文住宅の外構について詳しく解説しています。
まとめ
注文住宅の契約時は、間取りプランや見積もりの内容、工事期間や保証など確認すべきことがたくさんあります。
重要なポイントを見逃さないように、リストをつくって契約前にしっかり確認をしましょう。
また、契約前に確認すべきポイントは注文住宅のプラン内容などによっても変わりますので、実績が豊富な住宅会社のアドバイスを受けることも大切です。
クレバリーホームは、全国のモデルハウスで注文住宅づくりに関するご相談を受け付けています。
間取りのこと、土地のこと、費用や住宅ローンのことなど、どんなこともお気軽にご相談ください。