インナーガレージのメリット・デメリット|おしゃれな注文住宅間取り事例も
この記事では注文住宅のインナーガレージについて詳しく解説します。インナーガレージにはさまざまなメリットがありますが、注意すべきデメリットもあるので対策とセットで覚えておきましょう。
また実際にインナーガレージのあるおしゃれな注文住宅事例、後悔しない間取りづくりのポイントなどもご紹介します。
目次
インナーガレージとは?
インナーガレージは住宅の内部に車庫を組み込む間取りのことで、「ビルトインガレージ」と呼ばれることも多いです。
住宅の外につくる駐車場と比べて、インナーガレージにはデザイン性・利便性などさまざまなメリットがあります。駐車場の確保が難しい都市部はもちろん、敷地が広い郊外でもビルトインガレージを採用することは珍しくありません。
インナーガレージのメリット
インナーガレージの間取りが持つメリットを一つずつチェックしてみましょう。
愛車をキズや盗難から守れる
インナーガレージは、大切な愛車にキズが付いたり盗難されたりするリスクを軽減できるのが大きなメリットです。
外の駐車場でもカーポートを付けたり、防犯性を高めたりすることはできますが、飛来物やいたずらなどでキズが付くリスクが考えらえます。インナーガレージはシャッターで外部と遮断できるため、外的要因でキズが付くリスクを防げるのです。
盗難リスクもインナーガレージにすることでかなり軽減できます。一般社団法人日本損害保険協会の調査によると、2020年11月の自動車盗難発生率は、契約駐車場(屋外)40.5%、自宅(屋外)37.3%、自宅(屋内)5.1%という結果でした。
インナーガレージも100%盗難を防げるわけではありませんが、屋外と比べてかなりリスクを軽減できるのが分かります。愛車を大切に保管したい方には、インナーガレージの防犯性は大きなメリットと言えるでしょう。
車の乗り降りや荷物の出し入れがラク
インナーガレージは室内から直接出入りできる動線をつくれるので、車の利便性がアップするのもメリットの一つです。
雨の日も乗り降りしやすいですし、お買い物から帰ってきて荷物を運ぶ負担も軽減できます。小さなお子様が居ても車の乗り降りをしやすく、表通りへの飛び出しなども防げます。
狭小地でも車庫を確保しやすい
インナーガレージは一定の条件を満たすことで容積率が緩和されるため、都市部の狭小地でも車庫を確保しやすいのもメリット。容積率とは土地に建てられる延床面積を決める割合のことです。
インナーガレージは延床面積の5分の1を上限として容積率の計算から除外できます。このメリットを活かし、都市部の狭小地などでは1階をインナーガレージに、2~3階を居住スペースにして駐車場を確保するケースが多いです。広い土地の確保が難しいエリアでは、特に大きなメリットになるでしょう。
デザイン性アップで住まいの魅力を高める
外観・内装のアクセントにインナーガレージを活用することもでき、デザイン性がアップするのも魅力の一つです。
例えばシャッターのカラーを外観のアクセントにしたり、お部屋からガレージと愛車が見えるような間取りにしたり、おしゃれなアイデアがたくさんあります。
またインナーガレージにすることでカーポートが不要になるため、外観全体をすっきり見せたいときにも効果的です。
趣味やアクティビティにも活用できる
インナーガレージは車をしまうだけでなく、ほかの趣味やアクティビティに活用できるのも特徴です。
シャッターを閉めればプライベート空間になるので、お子様やペットの遊び場、ダンスの練習などのアクティビティにも活用しやすいです。雨や強風など天候を気にせず、車やバイクの整備ができるのもうれしいですね。ロードバイクやアウトドア用品のお手入れなど、屋内だと汚れやキズが気になる趣味も、インナーガレージがあれば思う存分取り組めます。
インナーガレージのデメリット&対策
インナーガレージには次のようなデメリットもあるため、事前に把握してしっかり対策しましょう。
1階の居住スペースが減る
インナーガレージをつくると1階部分の居住スペースが減るため、設計難易度が少し高くなるのは注意すべきデメリットです。
十分な床面積を確保するためには2階リビングにする必要があり、上下階の移動も含めた効率的な動線計画が求められます。また階段の昇り降りが負担になってくる老後の生活も考える必要があります。
対策としては、インナーガレージや2階リビングの施工実績が多く、適切なアドバイスが期待できるハウスメーカーに相談するのが効果的です。モデルハウス見学や間取り相談のタイミングで、過去のインナーガレージ事例を見せてもらいましょう。
間口が広い場合強度が求められる
2台以上のインナーガレージをつくる場合、間口が広くなるため高い建物強度が求められるのもハードルになります。ガレージの出入り口部分には柱をつくれないため、建物を支えるために梁の強度を高める必要があります。
対策としては、強度が高く間取り自由度の高い構造を採用している住宅会社を選ぶのがおすすめです。例えばクレバリーホームでは強度の高い接合部で建物を支え、大開口の空間をつくれる門型ラーメン構造をご用意しています。
建築コストが高くなる
インナーガレージは居住スペースと別に駐車スペースが追加されるため、建築コストが高くなるのもデメリットの一つ。また強度を確保するための構造によって、一般的な木造住宅より価格が高くなることもあります。
しかしインナーガレージがあるとカーポートや外の土間工事が不要になります。また盗難リスクも低いので、センサーライトや防犯カメラの設置費用も節約できるでしょう。
さらに都市部ではインナーガレージで駐車場を確保すれば、月極駐車場の費用がかかりません。インナーガレージの建築コストと、節約できる費用をトータルで考えてみましょう。
固定資産税が高くなる
インナーガレージをつくると毎年払う固定資産税が高くなるというのも、デメリットとして挙げられることが多いポイントです。インナーガレージは3方向に壁があり屋根を備えているため、固定資産税の対象になります。一方青空駐車場やカーポートは課税対象ではないため、インナーガレージにすると固定資産税が高くなるというわけです。
実際は固定資産税を算出する自治体やインナーガレージの仕様によって税額が変わるため、どれくらい高くなるのかは一概に言えません。注文住宅を建てる予定の地域の住宅会社に相談してみるのが確実でしょう。
インナーガレージのある注文住宅間取り事例
事例①
インナーガレージのシャッターを空けると愛車が映え、閉めても外観のアクセントになるデザインです
電動式のシャッターで使い勝手もよく、室内から直接車に乗り降りできる動線なので荷物の出し入れもスムーズです。
事例②
収納スペースや水栓など、インナーガレージを使いやすくするアイデアがたくさん盛り込まれた事例です。
玄関から外を通らず直接ガレージに出入りできるため、雨や風の強い日も心置きなくバイクや自転車のお手入れができますね。
後悔しないインナーガレージ間取りづくりのポイント
スムーズな動線を考える
せっかくインナーガレージがあっても、車の乗り降りや荷物の出し入れが不便だとあまりメリットがありません。実際に車を使うシーンをシミュレーションして、効率の良い動線を考えましょう。室内から玄関を通って車に乗るまで、買い物から帰ってきて荷物をしまうまでの行動を、リアルにシミュレーションしてみてください。
収納スペースをつくる
インナーガレージは車を置くだけでなく、お手入れ用品や替えのタイヤ、アウトドア用品なども収納できると便利です。逆に収納のことを考えずギリギリの広さにしてしまうと、使い勝手が悪く後悔する可能性があります。
防音とニオイ
居室との距離が近いインナーガレージは、エンジンやシャッターの作動音、排気ガスのニオイにも配慮する必要があります。
家族が寝ている時間に車を出し入れする場合、防音性が低いと音で目が覚めてしまうケースも。窓ガラスや壁の防音性を高め、ガレージと寝室の距離を離すなど工夫しましょう。
ガレージで暖機運転をすることも考え、換気扇を付けておくとニオイにも対策できます。
用途を明確に
インナーガレージは車を保管するだけではなく、メンテナンスや他の趣味・アクティビティに活用することもできます。用途を明確にしないと収納や広さを決められないので、どのように使うのかしっかりイメージしましょう。先ほどご紹介したような施工事例で、インナーガレージの使い方をチェックするのがおすすめです。
車の買い替えや老後を考える
インナーガレージの広さや位置を後から変えるのは大変なので、車の買い替えやライフスタイルの変化まで見据えて設計しましょう。
ワンボックスなど大きな車に買い替える可能性があるなら、間口や奥行きを広く取っておく必要があります。また老後に車を使わなくなった場合、インナーガレージをほかの用途に転用できるようにしておくと後悔がないでしょう。
まとめ
インナーガレージは都市部での駐車場確保のほか、趣味やアクティビティなどさまざまな用途を持つ間取りアイデアです。防犯性も高いため、愛車を盗難やいたずらから守りたい方にもおすすめ。
クレバリーホームは自由度の高い住宅商品をご用意し、インナーガレージのある家づくりもしっかりサポートいたします。全国のモデルハウスで、理想の住まいづくりについてお気軽にご相談ください。