屋上のある注文住宅の施工実例|メリット・デメリットや後悔を防ぐポイントも解説
自由に間取りをつくれる注文住宅では、開放感がありさまざまな過ごし方ができる屋上を検討する方も多いです。
屋上は庭やバルコニーよりプライバシー性が高く、眺望も良いため、家族や友人とのバーベキュー、リラックスタイムなどに活用できる人気の間取り。
しかし、屋上のある注文住宅を建てる場合、建築費用やメンテナンスなど、デメリットも気になるところです。
そこでこの記事では、屋上のある注文住宅を建てるメリット・デメリット、後悔を防ぐポイントについて詳しく解説します。
おしゃれな屋上スペースがある注文住宅の施工実例も紹介しますので、間取りやイメージづくりの参考にもお役立てください。
屋上のある注文住宅の施工実例
さっそく、クレバリーホームが手がけた注文住宅から、おしゃれな屋上のある施工実例をご紹介します。
間取り図も紹介しますので、屋内からの動線やレイアウトにも注目してみてください。
実例①
高級感のある外観に屋上のフラットなシルエットが組み合わさり、シャープなモダンテイストの外観に仕上がっています。
屋上は高台から山並みや海まで見渡せる眺望の良いスペースで、ランチやバーベキューなどさまざまな用途に活用できる広さです。
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実例②
フラットな屋上の形状を外観デザインにも活かし、タイルの貼り分けや窓の配置との組み合わせでおしゃれな印象に。
屋上は壁の高さでプライバシー性をしっかり確保。周囲の目線や落下などを気にせず、ご家族で過ごしたり愛犬と遊んだりできるスペースに。
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屋上のある注文住宅のメリット
注文住宅に屋上をつくることで、次のようにさまざまなメリットが生まれます。
室内や庭ではできない過ごし方が広がる
屋上のある家では、室内や一般的な庭ではできない過ごし方が広がり、より満足度の高い生活を送れるのがメリットです。
広々とした場所でのヨガやストレッチ、日光浴やバーベキューなど、屋上ならではの過ごし方が広がります。
眺望を楽しめる
2階建て以上の注文住宅に屋上をつくる場合、周囲を遮る建物が少ないため眺望を楽しめるのも魅力的なポイントです。
広い空や風景を見ながらリゾート気分でくつろげるのは、屋上のある家ならではのメリット。
眺望を活かして家族や友人と花火大会などを見るのも、定番の楽しみ方です。
プライバシー性が高い屋外スペースになる
注文住宅の屋上スペースは、通りや周囲の建物から視線が届きにくいため、プライバシー性が高いのも特徴です。
都市部では周囲の建物が近いため庭の活用が難しいですが、屋上のある注文住宅ならプライバシー性が高い屋外スペースになります。
延床面積に算入されない
屋上は延床面積に参入されないため、建蔽率や容積率の制限を受けず、注文住宅のスペースを増やせるのもメリットです。
都市部など広い土地の確保が難しく、庭や部屋数の確保が難しい場合でも、居心地の良いスペースとして屋上を活用できます。
ただし、屋上に屋根をかけたり小屋を設置したりする場合は、延床面積の計算に含まれるため注意しましょう。
おしゃれな外観デザインづくりにつながる
屋上は一般的な屋根と違い、勾配のないフラットなシルエットになるため、おしゃれな外観デザインをつくりやすいのもメリットの1つです。
フラットな陸屋根は、外観が直線的なシルエットになるためモダンテイストの外観デザインと相性が良く、洗練されたおしゃれな印象に仕上げることができます。
真四角のシルエットをつくったり、ほかの屋根形状と組み合わせて立体感を強調したり、外観デザインの選択肢も広がります。
屋上のある注文住宅のデメリット
注文住宅に屋上をつくる場合、費用やメンテナンスの手間など注意すべきデメリットもあります。
具体的な対策は次の章で解説しますので、まずはどんなデメリットがあるのか覚えておきましょう。
建築費用が多めにかかる
屋上は一般的な屋根よりコストがかかり、注文住宅の建築費用が高額になる傾向があるのは注意すべきデメリットです。
勾配が少ない屋上は床面を防水工事で仕上げる必要があり、一般的な屋根より材料や工事にかかるコストが増加します。
屋上の広さや仕上げ方法にもよりますが、一般的な注文住宅の相場より費用が多めにかかる可能性があります。
メンテナンスコストがかかる
屋上は屋根と比べると、メンテナンスコストが多めにかかるのもデメリットの1つです。
屋根も材質によっては塗装が必要ですが、屋上の防水工事のメンテナンス費用は多めにかかる傾向があります。
雨漏りリスクがある
屋上の設計や施工、メンテナンス状況によっては、雨漏りリスクがあるのも注意すべきポイントです。
フラットな屋上は勾配のある屋根より水が流れにくく、雨漏りリスクが高い傾向があります。
排水の設計がうまくできていなかったり、防水塗装のメンテナンスを怠ったりすると、雨漏りして建物がダメージを受ける可能性があります。
清掃の手間がかかる
床面や排水口など定期的な清掃が必要になる点も、屋上のある家のデメリットと言えます。
一般的な屋根は基本的に普段の掃除は必要ありませんが、屋上は鳥のフンやホコリが溜まりやすく、排水口の掃除も必要です。
掃除を怠ると床面の汚れが気になり使いにくくなったり、排水口が詰まって雨漏りの原因になったりすることも。
使わなくなるケースもある
せっかく屋上をつくったのに、実際に暮らし始めてから意外と使わないケースもあるので注意が必要です。
屋上への動線が悪かったり、高い建物からの視線が気になったり、完成してから失敗に気づくケースもゼロではありません。
また、お子さまの成長や巣立ちなど、ライフスタイルの変化で屋上を使わなくなるケースもあります。
下の階が暑くなりやすい
屋上のある家は小屋裏空間がないため、太陽光の熱が下の階に伝わり暑くなりやすいのもデメリットです。
勾配のある屋根の小屋裏空間は、夏場になると60℃前後になるケースもあります。
屋上と下の階の間には小屋裏空間をつくれないため、熱が伝わりやすく暑さを感じて後悔するリスクがあります。
物の転落リスクがある
屋上のように高い位置に屋外スペースをつくると、物が転落して周囲に迷惑をかけるリスクも考えられます。
風が強い日に洗濯物やガーデニング用品が飛ばされたり、お子さまの遊具が転落したりするリスクもゼロではありません。
近隣からクレームが入ることもある
屋上の使い方によっては、近隣からクレームが入る可能性があるのもデメリットの1つ。
例えば、屋上でバーベキューや音楽などを楽しむと、近隣からニオイや音などのクレームが入るケースもあります。
雪かきの必要がある
冬の降雪量が多い地域では、屋上をつくると雪かきの手間が増えるのもデメリットです。
屋根の場合は向きや勾配を調整して雪を落とすことも可能ですが、フラットな屋上は手作業で雪降ろしする必要があります。
屋上のある注文住宅の後悔を防ぐポイント
先ほど紹介した屋上のある注文住宅のデメリットに対策し、後悔を防ぐためのポイントを確認していきましょう。
用途を明確にする
具体的な間取りを考える前に、まずは屋上の用途や必要性を明確にしましょう。
屋上を何のためにつくるのか、どんな過ごし方をしたいのか明確にすることで、適切な間取りづくりにつながり後悔を防ぎやすくなります。
例えば、お子さまの遊び場と、景色を見ながらゆっくり過ごすスペースでは、屋上に必要な広さやつくり方も変わってきます。
もし明確な用途が思いつかない場合は、屋上をつくらずほかの部屋やお庭などを充実させた方が良い可能性も。
家族全員で理想のライフスタイルを話し合い、屋上が必要かどうか、どんなスペースにしたいか考えてみてください。
必要なメンテナンスを確認する
屋上のある注文住宅を検討する際は、普段の掃除や防水塗装などのメンテナンスについて事前に確認することも大切です。
床面や排水口をどれくらいの頻度で掃除する必要があるのか把握しておけば、実際に暮らし始めてからの後悔を防げます。
また、防水塗装がどれくらいのサイクルで必要になり、費用がいくらぐらいかかるのかなども、事前に確認しておきましょう。
掃除しやすい工夫をする
電源や水道などを設置して、屋上を掃除しやすく仕上げるのも対策の1つです。
屋上に水道があれば下の階から運ぶ手間が省けて、水を流しながら床面や排水口を効率的に掃除できます。
また、屋外用のコンセントがあれば、暑い日の掃除にスポットクーラーを使ったり、ほかの用途に活用したりできるので便利です。
階下の暑さ対策をする
屋上の下の階が暑くなるのを避けるためには、住まい全体の断熱性能を高めるのが基本です。
性能が高い断熱材を使うことで、屋上の熱が下の階に伝わりにくくなり、住まい全体の快適性や省エネ性能も向上します。
また、屋上の下にリビングや子供部屋など日中過ごす部屋を配置せず、夜だけ過ごす寝室などにするのも効果的な対策です。
動線をシミュレーションする
屋上の使い方や屋内の間取りに合わせて、動線をシミュレーションするのも大切なポイントです。
屋上への動線効率が悪いと、移動が不便で使わなくなってしまう可能性が高いです。
屋上を使いたいときに、屋内からスムーズにアクセスできる動線を考えましょう。
場合によっては、屋外階段を設けて外から屋上に上れるようにするのも1つの考え方です。
プライバシー確保と落下防止対策
周囲からの視線や、物の落下を防ぐために、目隠しの壁やフェンスなどの対策も取り入れましょう。
マンションなど高い建物が周囲にある場合は、目隠し壁やフェンスを高くして視線を遮るのが効果的です。
高い壁やフェンスはプライバシー性を高めるだけでなく、洗濯物やお子さまの遊具などの落下防止にもつながります。
圧迫感が出ないようにするためにパネルタイプの目隠しフェンスにするなど、屋上の用途やデザインに合わせて対策しましょう。
周辺の建物との位置関係を確認する
近隣からのクレームを防ぐために、注文住宅を建てる前に周囲の建物との位置関係を確認するのも重要なポイントです。
屋上と周囲の建物が近いと、バーベキューのニオイや話し声などでクレームが発生しやすくなります。
これから土地を選んで注文住宅を建てる場合は、屋上をつくる前提で周囲をチェックすることも大切です。
前述したプライバシー性の確保にもつながりますので、しっかり周囲の建物との位置関係を確認しましょう。
屋上の施工実績が豊富な会社で建てる
ここまでご紹介したデメリットに確実に対策するために、実際に屋上のある注文住宅を建てた実績があるハウスメーカーを選びましょう。
施工実績が豊富なハウスメーカーなら、ノウハウがあるため適切な設計や施工で雨漏りリスクに対策できます。
また、動線やプライバシー性などの対策も、経験に基づく適切なアドバイスが期待できます。
坪単価やデザイン性などのチェックポイントにくわえて、屋上の施工実績も確認してみてください。
まとめ
屋上のある家にはさまざまなメリットがあり、屋内ではできない素敵な過ごし方ができるマイホームになります。
しかし、注意すべきデメリットもあるため、あらかじめ把握してしっかり対策することが大切です。
おしゃれで使いやすい屋上のある注文住宅を建てるためには、住まいづくりのプロに相談して適切なアドバイスを受けるのがおすすめです。
クレバリーホームは全国のモデルハウスで、屋上を含めた住まいづくりのご相談を受け付けています。
ぜひお近くのモデルハウスにご来場ください。