25坪の平屋間取り実例|間取りづくりのポイントを解説
平均的な注文住宅より少しコンパクトな25坪前後の平屋を考えるとき、どれくらいの余裕があるのか、どんな間取りをつくれるのか疑問に感じる方が多いようです。
そこでこの記事では、25坪の平屋間取り実例を見ながら、考え方のポイントやおすすめのアイデアなどをご紹介します。
コンパクトで暮らしやすい平屋を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
目次
25坪の平屋は何人家族まで暮らせる?
25坪の平屋を検討するとき、何人家族まで快適に暮らせるのか気になりますよね。
住まいに必要な床面積の基準として国が明示している「誘導居住面積水準」を参考にしてみましょう。
- 一般型誘導居住面積水準=都市の郊外及び都市部以外の一般地域における戸建住宅居住を想定した面積水準(25㎡×世帯人数+25㎡)
- 都市居住型誘導居住面積水準=都市の中心及びその周辺における共同住宅居住を想定した面積水準(20㎡×世帯人数+20㎡)
誘導面積水準は、敷地面積に余裕がある郊外の暮らしを想定した「一般型」、都市部のマンションなどを想定した「都市居住型」の2種類があります。階段のない平屋は2階建てより面積効率が良いため、マンションなどを含めた都市型の水準も参考になるでしょう。
一般型誘導居住面積水準 | 都市居住型誘導居住面積水準 | |
---|---|---|
2人家族 | 75㎡(約22坪) | 55㎡(約16坪) |
3人家族 | 100㎡(約30坪) | 75㎡(約22坪) |
4人家族 | 125㎡(約37坪) | 95㎡(約28坪) |
出典:誘導居住面積水準
2~4人家族に必要な床面積の水準を計算すると上記のようになります。
25坪の平屋の場合、一般型で考えると2人家族、都市型で考えると3人家族に適した広さと言えそうです。
25坪あれば3LDKの間取りも検討できるので、4人家族も視野に入るでしょう。ただし、都市居住型誘導居住面積水準だと4人家族では28坪が目安になるので、少し工夫が必要かもしれません。
ある程度ゆとりのある平屋の間取りを考えるなら、25坪で3人家族までがちょうど良い家族構成と言えそうです。
25坪前後の平屋間取り実例
続いて、実際の25坪前後の平屋間取り実例を見ながら、広さやライフスタイルをイメージしてみましょう。
3LDK 延床面積 25.86坪
ご夫婦とお子さまの3人家族、延床面積25.86坪、3LDKの間取り実例です。
玄関ホール以外の廊下を極力減らし、LDK中心の動線にすることで、コンパクトでもひろびろと効率的に暮らせる平屋に仕上がっています。
大型のシューズクロークやウォークインクローゼット、多目的に使える和室や書斎など、さまざまな間取りアイデアも盛り込まれていますね。
生活の中心となるLDKは、梁を大胆に見せた勾配天井で、実際の床面積以上の開放感のある空間に。
作業効率とデザイン性に優れるオープンキッチン、ダウンフロアの和室など、おしゃれで暮らしやすい間取りアイデアもたくさん。
キッチンからサニタリーにつながる動線を設け、料理と洗濯の連携もしやすい間取りになっています。
廊下を無くすことで25坪の延床面積を最大限活用でき、家事効率もアップするアイデアです。
キッチンの裏手には、半個室の書斎を設置。大きな本棚や視線が抜ける窓の配置など、コンパクトでも圧迫感のない工夫が盛り込まれています。
ほかの間取りの写真や平屋づくりの経緯など、こちらで詳細をご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
25坪の平屋の間取りづくりのポイント
25坪の延床面積を活かして暮らしやすい平屋をつくるために、次のような間取りづくりのポイントを押さえておきましょう。
玄関の位置
限られた延床面積で開放感のある空間をつくるなら、まず玄関の位置を考えてみましょう。
一般的には南・東向きの玄関が人気ですが、日当たりの良い場所を使ってしまうのでLDKの採光性や開放感は落ちてしまう可能性があります。
玄関は北向きにして南側のスペースをLDKとして有効活用すれば、満足度の高い間取りをつくりやすいかもしれません。
玄関の方角や考え方についてはこちらのコラムでも解説しています。
開放感を高める
25坪でおしゃれかつ居心地が良い平屋を建てるためには、開放感を高める工夫を盛り込みましょう。
例えば、平屋の屋根形状を活かした勾配天井にすると、視界が広がり実際の床面積より広く見えます。
特に過ごす時間が長いLDKは、天井高や窓の配置による視線抜けなどを活用して、開放感のある空間に仕上げましょう。
動線効率にこだわる
家事や生活に関する動線を効率よくまとめることも、25坪の平屋づくりのポイントです。
動線とは人が移動するルートのことで、シンプルに短くまとめるほど家事や生活の効率が良くなります。
先ほどご紹介した平屋実例のように、廊下や壁を減らして効率の良い動線をつくると、面積効率や開放感もアップします。
間取り図ができたら1日の行動をシミュレーションして、動線のムダがないか確認してみてください。
収納量を確保
平屋づくりでは、居住スペースと収納量の両立も重要な課題です。
居住スペースを優先すると収納が不足し、使い勝手が悪くなったり生活感が出たりする可能性があります。
しかし、収納を増やし過ぎて居住スペースが狭くなっても困るため、デッドスペースを有効活用するのがおすすめです。
次の章でロフトや小屋裏収納など、デッドスペースを有効活用するアイデアもご紹介します。
25坪の平屋におすすめの間取りアイデア
25坪の平屋づくりに役立つ、効率的な間取りアイデアをご紹介します。
ロフト・小屋裏収納
デッドスペースとなる小屋裏空間を活用できるロフトや小屋裏収納は、25坪の平屋にぜひ取り入れたいアイデアです。
ロフトや小屋裏収納は一定の条件を満たせば延床面積に算入されないため、収納を増やすことができます。
こちらのコラムで詳しく解説していますので、ぜひ平屋づくりに取り入れてみてください。
LDK中心の間取り
25坪の平屋づくりでは、廊下を極力減らしてLDK中心の間取りにするのがおすすめです。
廊下はメリット・デメリット両面ありますが、限られたスペースを有効活用するならなるべく減らした方が効率的です。
壁や扉が減るので動線効率も良くなり、LDKの開放感もアップします。
シューズクローク
玄関の収納力を高めてくれるシューズクロークの間取りも、25坪の平屋で検討したいアイデアです。
コンパクトなシューズクロークでも玄関の使い勝手が大きく変わり、整理整頓しやすくなるためスッキリした空間をキープできます。
シューズクロークの特徴やバリエーションなど、詳しい情報はこちらのコラムをご覧ください。
ファミリークローゼット
ご家族の人数やライフスタイルによっては、ファミリークローゼットの間取りも検討してみてください。
ファミリークローゼットは家族の衣類をまとめて管理できるので、家事効率アップが期待できます。
また、各部屋に収納をつくるより、1か所にまとめて大きなクローゼットをつくった方が面積効率が良くなるケースもあります。
こちらのコラムで、ファミリークローゼットについて詳しく解説しています。
25坪の平屋の建築費用相場は?
平屋づくりでは、建築費用も気になるところです。実際に注文住宅を建てた方の平均データから、25坪の平屋の建築費用相場を考えてみましょう。
2022年度に住宅ローンのフラット35を利用した方の、注文住宅の平均建築費用は3,717万円、延床面積は122.8㎡(37.147坪)でした。1坪あたりに換算すると約100万円です。
1坪あたりの費用を25坪で単純計算すると、2,500万円となります。実際は建材や設備のグレード、住宅性能や建てる会社によって変動しますが、1つの目安として参考にしてみましょう。
まとめ
25坪の平屋づくりでは、効率の良い間取りを上手に取り入れて、居住スペースと収納量のバランスを取ることが大切です。
今回ご紹介した間取りの考え方やアイデアを活用して、理想の平屋を目指してみてください。
また、平屋の施工実績やプランが充実している住宅会社に相談して、適切なアドバイスを受けることも大切です。
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