平屋は屋根選びでおしゃれに|屋根の種類と実例を紹介
この記事では、平屋の屋根選びについての基礎知識を分かりやすく解説します。
屋根の形状や素材、全体のシルエットやテイストなど、おしゃれな平屋を建てるために必要な要素をまとめます。
さまざまな屋根のおしゃれな平屋施工実例もご紹介しますので、イメージづくりにもお役立てください。
目次
おしゃれな平屋は屋根選びがポイント!
2階のない平屋はシルエットがコンパクトなため、屋根選びによって印象が大きく左右されます。屋根が近くて視界に入りやすいため、形状や素材によって見た目が大きく変化するのです。
理想の平屋のイメージに合わせて屋根を上手に選べば、おしゃれな外観デザインに仕上げることができます。逆に言えば、しっかり考えて屋根を選ばないと、ちぐはぐな印象になって失敗してしまう可能性もあるということです。
失敗を防ぐためには、どんな屋根があるのか選択肢を把握したうえで、理想のイメージに合うものを選ぶことが大切です。
次の章から、屋根の基本的な種類と選び方を1つずつチェックしていきましょう。
平屋の屋根形状の種類
平屋に採用されることが多い屋根形状には、次のような種類があります。
- 片流れ屋根
- 切妻屋根
- 寄棟屋根
- 差し掛け屋根
- 陸屋根
それぞれの特徴について1つずつチェックしていきましょう。
片流れ屋根
シンプルな1枚の面で構成される片流れ屋根は、平屋と相性が良く組み合わせることが多い形状です。
片流れ屋根は構造が単純でコストパフォーマンスが高く、シンプルながらスタイリッシュな外観デザインをつくりやすいのが特徴。屋根の方向や角度を調整することで、かっこいいモダンテイストから優しいナチュラルテイストまで、幅広いデザインにコーディネートできます。
片流れ屋根のみのシンプルな外観もおしゃれですし、後述するほかの屋根形状と組み合わせることも可能です。
片流れ屋根の詳細はこちらのコラムでも解説しています。
切妻屋根
切妻屋根は、2枚の屋根を組み合わせた形状です。日本の住宅で昔から採用されてきた屋根形状で、平屋と組み合わせることも多いです。
切妻屋根は、どちらを正面に向けるかで印象が大きく変わり、調整しだいで幅広い外観デザインに合わせることができます。採用率が高いためほかの家と被りやすくなる傾向はありますが、トータルコーディネートでオリジナリティを出すことも可能です。
切妻屋根については、こちらのコラムも参考にどうぞ。
寄棟屋根
寄棟屋根は、4つの屋根を組み合わせた形状で、「四柱屋根」と呼ばれることもあります。
どの方向から見ても同じシルエットをつくることができ、高さを抑えることで落ち着いた印象になるのが寄棟屋根の特徴。雨や雪が4方向に分散されるため、雨どいの故障や劣化のリスクが少ないのもメリットです。
寄棟屋根のさらに詳しい特徴はこちらのコラムで解説しています。
差し掛け屋根
差しかけ屋根は、切妻屋根の片方を伸ばして左右非対称にした形状で、「招き屋根」と呼ばれることもあります。切妻屋根と片流れ屋根を組み合わせたようなシルエットをつくることができ、おしゃれでオリジナリティのある平屋の外観デザインを求める方に人気です。
また、差し掛け屋根の段差部分を活かし、高窓(ハイサイドライト)で採光性を高めやすいのも特徴。
陸屋根
勾配のないフラットな屋根形状を陸屋根(ろくやね、またはりくやね)と呼びます。
陸屋根は本来デッドスペースとなる屋根部分を、ルーフバルコニーとして活用できるのが大きなメリット。また、真四角のシルエットをつくれるため、スタイリッシュなモダンテイストの平屋にも向いています。全体を陸屋根にするのではなく、ほかの形状と組み合わせるのもおしゃれです。
陸屋根の詳細についてはこちらのコラムをご覧下さい。
平屋の屋根素材の種類
続いて、平屋で採用されることが多い屋根素材の種類をチェックしましょう。屋根材ごとにデザイン性や耐久性が異なるため、理想の平屋に合わせて選ぶことが大切です。
スレート
スレートは、繊維質とセメントを固めてつくられる薄い板状の屋根材です。ケイミューというメーカーが販売している商品名、「コロニアル」の名称で呼ばれることも多いです。
スレートは価格が安く施工性に優れるため、建築費用を抑えられるのが大きなメリット。また、癖のないシンプルなデザインなので、どのようなテイストの平屋にも合わせやすいです。
一方、塗装サイクルが10年前後、寿命は30年前後と短めなため、メンテナンス費用が高額になるのがデメリットです。汚れが目立ちやすい、反りやひび割れが発生しやすいといった弱点もあり、メンテナンスが重要になります。
金属瓦
金属瓦は、鉄やステンレスなどの金属を瓦状に加工した屋根材です。さまざまなデザインがあり、軽量なのが金属瓦のメリット。昔の金属瓦はサビやすいと言われていましたが、近年主流のガルバリウム鋼板によって耐久性も向上しています。
ただし、全くサビないわけではなく、10~20年前後で塗装メンテナンスが必要になります。また、台風による飛来物や雹などによって凹みが発生しやすいのも金属瓦のデメリット。
陶器瓦
陶器瓦は、粘土を焼き固めてつくる伝統的な屋根材です。日本では1000年以上前から瓦が使われており、現代の住まいづくりでも採用されることが多いです。伝統的な和瓦だけでなく、モダンテイストにも合う平瓦、ヨーロッパテイストにマッチするS字型の洋瓦など、バリエーションも豊富です。
表面に釉薬を塗って高温で焼き上げた陶器瓦は、基本的に劣化せず高い耐久性を持つのが大きなメリット。外壁タイルと陶器瓦を組み合わせれば、塗装が必要ない平屋をつくることも可能です。
平屋の屋根選びのポイント
実際に平屋の屋根形状や素材を選ぶときは、次の3つのポイントにしっかりこだわりましょう。
外観全体のバランスを考える
平屋の屋根は単体で選ぶのではなく、必ず外観全体のバランスを考えましょう。
前述したように、平屋は屋根の形状や素材で印象が大きく変わります。屋根の向きや勾配などを全体に合わせて調整すると、バランスが良くおしゃれな外観の平屋をつくることができます。
間取りや窓の配置、外壁のカラーなどを変えたら、その都度外観全体のバランスをチェックして屋根も調整してみてください。
テイストに合わせる
平屋の外観テイストに合わせて屋根を選ぶのも大切なポイントです。
例えば、ムダが無くかっこいいモダンテイストの平屋なら、シャープな印象の片流れ屋根や陸屋根が向いているでしょう。高級感や落ち着いた印象の平屋なら、寄棟屋根が合うかもしれません。
どの屋根形状や素材が合うかはケースバイケースですので、テイストごとにいろいろな組み合わせを考えてみましょう。
耐久性とメンテナンス性を考える
屋根選びでは、長く暮らすことを考えて耐久性やメンテナンス性もチェックしましょう。
例えば、スレート屋根は初期費用を抑えやすいのがメリットですが、塗装サイクルが短いためメンテナンス費用は多めにかかります。また、30年前後で葺き替えが必要になるため、長く暮らす場合は大きな負担になることも。
瓦屋根のように塗装が不要で耐久性に優れた屋根材なら、メンテナンス費用を抑えて長く使うことができます。マイホームに暮らす年数を考えて、将来の費用負担が少ない屋根材を選びましょう。
おしゃれな屋根の平屋施工実例
最後に、クレバリーホームがお手伝いした注文住宅の中から、おしゃれな屋根の平屋実例をピックアップして紹介します。
詳細ページに内装や間取りの写真もたくさんありますので、気になるデザインのおうちがあったらぜひチェックしてみてください。
実例①
屋根面を見せないことで水平方向のラインを強調し、モダンテイストにコーディネートした平屋実例です。シンプルなシルエットとモノトーンの外壁タイルで、スタイリッシュな印象に。
実例②
連続する切妻屋根とレンガ調の外壁タイルを組み合わせ、オリジナリティのあるおしゃれな外観に仕上げた平屋です。
実例③
差し掛け屋根で南側の面を大きく見せ、印象的なシルエットに仕上げた平屋外観です。
実例④
寄棟屋根の軒の出を深くすることで、落ち着きがあり高級感のある平屋外観に。
まとめ
平屋は屋根の形状や素材によって、デザイン性・耐久性が大きく変わります。全体のバランスや暮らす年数を考えて、理想のマイホームに合う屋根を選びましょう。
クレバリーホームは外壁タイルと陶器瓦を組み合わせ、メンテナンス費用に配慮した注文住宅をご提案しています。おしゃれで長持ちする平屋を建てるなら、ぜひクレバリーホームにご相談ください。