洗濯物がたまる理由は?今すぐ洗濯動線を見直そう
洗濯物がいつもどこかにたまってる…そんな「片付かない家」の理由は「洗濯作業がしづらい間取り」のせいかも。
理想の洗濯動線を参考に、取り入れられるアイディアをお家で活かしてみては?
このコラムでわかること
- 洗濯物はなぜたまる? フローがうまくいかないのは「洗濯動線」のせい
- 理想的な洗濯動線具体例
- ポイントでの作業とお助けアイテム
- まとめ~部分部分でOK! まずは「動線」を意識する~
目次
洗濯物はなぜたまる? フローがうまくいかないのは「洗濯動線」のせい
みなさんは「動線」という言葉をご存知でしょうか。
家づくりでの「動線」とは人が動く経路(道)のことです。
たとえば、家族の生活経路を整理したものを「生活動線」、高齢者や病人を介護・介助するための経路を「介護・介助動線」そして炊事や洗濯など、家事をする時の経路を「家事動線」と呼びます。
というわけで、「洗濯動線」とは ①洗濯機で洗濯物を洗う→②干す→③たたむ→④しまう 一連の作業で人が動く道のこと。
洗濯機の隣に物干し場があればすぐ干せますが(=動線が短い)、一階に洗濯機、二階に物干し場があると、重たい洗濯物をもって階段を上がらなければなりません(=動線が長い)。
つまり、これらの動線が短く、通りやすい住宅ほど、暮らしやすく快適な住まいだということになるのです。
洗濯物がたまってしまうのは、この動線…「洗濯動線がうまく取られていない」という理由も多いのです。
理想的な洗濯動線具体例
お住まいのお家の構造上、一階、二階に洗濯場、物干し場、また畳む場所、収納場所が散らばってしまうということもあると思いますが、動線という発想が理解できれば工夫で解決できるポイントも生まれてくるもの。
先に、理想的な「洗濯動線」のプランを見てみましょう。
洗濯機から取り出した洗濯物を、インナーバルコニーや室内物干しで乾燥。
そのあと、ユーティリティ(家事専用スペース)でアイロンがけと畳作業。
そして、たたんだ洗濯物は隣接するクローゼットやサニタリーファニチャーへ。
直線的な流れで動線を結ぶことで、効率的な洗濯動線を実現します。
ポイントでの作業とお助けアイテム
さらに、ポイントごとの作業と、お助けアイテムを見てみましょう。
【① 洗濯】
洗濯動線のはじまりは、洗濯機です。
ちょっと別なお話ですが、洗濯機置き場に「パン」(床と洗濯機の間にある、水受け)を置かないことについて。
昭和時代には洗濯槽と脱水槽が分かれた二層式の洗濯機が主流でした。
この洗濯機は、洗濯槽から脱水槽へ濡れた洗濯物を移動しなければならず水がこぼれることがあり、防水パンは必須でした。
しかし現在主流の全自動洗濯機では濡れた状態の洗濯ものを取り出すことはほとんどありません。
パンがあると洗濯機のサイズも限定されてしまうため、パンなしを選択する人も増えてきました。
【② 干す】
洗い上がった洗濯物は重たいので、できるだけ「直線で行ける」「近い」場所に物干し場を作ります。
今住んでいるお家に、後付けで室内物干しをつけることもおすすめ。
各社から商品が出ていますが、どれもシンプルで美観を損なわず、不要な時は天井に上げておけます。
また、電動で上げ下げできるタイプも(ただし、後付けの場合は別途電源配線工事などが必要になることがあります)。
【③ アイロン・たたむ】
「ユーティリティ」ということばもぜひ覚えておきましょう。
「ユーティリティ」とは家事に必要な設備がある、いわば「家事専用スペース」のこと。
洗濯機や物干しなどは「モノ」があるためわかりやすいのですが、畳む、アイロンがけという作業は見過ごされてしまいがち。
アイロンをかけ、たたむ作業にもきちんと空間を確保しましょう。
立って作業できたり、いらない時にしまっておけるアイロン台があったりと便利です!
【④ しまう】
しまうスペースも、洗濯動線上にあるのが理想です。
収納は使う場所に置くのが理想(使う動線が短くなるから)。
造り付けであれば、より使いやすくおすすめです。
まとめ~部分部分でOK! まずは「動線」を意識する~
とはいっても、今住んでいるお家の構造上、動線自体を短くすることはムリ!ということもありますよね。
その場合は、例えば
・経路は「直線的に」「スムーズに」「安全に」を心がける(床に物を置かない、開けておけるドアはドアストッパーを利用する、階段に滑り止めをつけておくなど)
・後づけできるものがあれば利用する(室内物干し、乾燥機など)
・家族のものなどは畳む場所で小分けし、それぞれが運ぶようにする
など色々な工夫で作業をラクにすることができます。
大切なことは、今の環境で、さらに「動線」をスムーズにできないかを考える視点です。
また、新築やリフォームを考える時には、ユーティリティという考え方も合わせて「家事動線」を必ず意識するようにしましょう。
間取りは生活に合わせて作るもの。
毎日の生活に合った間取り、プランをしっかり提案してくれる専門家に相談しましょうね。
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