5LDK、4LDKの家に必要な土地面積は?
土地選びから始める家づくりで、最初の悩みは「どれくらいの広さの土地が必要なのか」というもの。土地の広さを検討する上で役立つ考え方をお伝えします。
注文住宅を購入するメリット・デメリット、価格相場についてはこちらで紹介しているので参考にしてみてください。
→ 注文住宅とは?相場やメリット・デメリットをわかりやすく解説します
目次
住宅を建てる際の土地の広さの目安は?
土地から探す家づくりでは、まず「どれくらいの広さの土地が必要なのか」で悩みます。住宅を建てる人によって、理想の土地面積や部屋数が違うので一概には言えませんが、それでも検討材料として「土地の広さの目安」は知っておきたいところ。
今回は「ざっくりと」5LDK(4LDK)の家を建てるなら、これくらいの土地の広さになるのではないかという目安を考えてみます。
まず「5LDK」というのは、「LDK」(リビング+ダイニング+キッチン)のほかに「5部屋」ある、という間取りを示す言葉です。具体的には、下記のようなプランが「5LDK」です。
また、「坪(つぼ)」についても早めにイメージを持っておきましょう。土地売買や家づくりでは、土地の広さの単位として「坪(つぼ)」が使われます。なお、1坪の広さは「畳二畳分」で、この正方形の一辺(畳の長辺)が六尺(180cm)になります。
先ほどの5LDKのプランは、1階にLDKと和室四畳半、2階に寝室・子供部屋・書斎・衣装(収納)部屋などに使える部屋が4部屋あるプランです。
1F床面積:52.99㎡(16.02坪)、2F床面積:52.99㎡(16.02坪)、延床面積:105.98㎡(32.04坪)
そのため、20~25坪くらいあれば建てられそうですが、実はそれでは足りないのです。
土地の広さいっぱいに家は建てられない!「建ぺい率」とは
家を建てるために必要な土地の広さは、「家の面積+アルファ」というイメージがあるかもしれません。しかし、建坪(たてつぼ)16坪の家を建てるには、20~25坪の土地では足りないのです。(なお、建坪は「一階部分の面積」というイメージでOKです。ただし、建築面積で建坪を考える場合が一般的なので、バルコニー下のポーチ部分まで入るので、正確には約17.5坪程度になります)
その理由は、家を建てるための土地利用について、法律上のさまざまな規制があるからです。特に重要な規制が「建ぺい率」、つまり「建物が占める土地の面積の割合」。
建ぺい率について詳しくはこちら→「建ぺい率」で、家にどれくらいの土地を使えるかわかる!
この建ぺい率は、自治体や土地の使用目的によって異なりますが、ここでは一般的な住宅地で多い「建ぺい率50%」の土地を考えてみましょう。
→「用途地域」で建てられる家が決まる?! 土地選び前には必ずチェック
建ぺい率は、ある土地に建てられる家の面積の割合です。そのため、建坪を仮に20坪と見積もると、「20(建坪) ÷ 0.5(建ぺい率)」で40坪となります。
つまり、16坪の家を建てるのに十分な土地の面積は、40坪であることがわかります。
建ぺい率以外の建築制限は?
建ぺい率以外の建築制限として、注意しておきたいのが「斜線制限」「容積率」「絶対高さ制限」「高度地区制限」の4つです。
斜線制限は、隣接する建物の通風・採光を確保するための制限です。具体的には、ある地点から斜めに線を引いたとき、その範囲内に建物が収まるように設計しないといけません。斜線制限には、「隣地斜線制限」「道路斜線制限」「北側斜線制限」の3種類がありますが、基本的にはより厳しい基準が適用されます。
絶対高さ制限は、住宅を建てる用途地域によっては、10~12mを超える家は建てられないという制限です。ただし、一般的な2階建て住宅であれば高さは5~6m前後なので、通常は意識する必要がありません。高度地区制限も同様に、エリアによっては高さに制限があるというものです。
居住人数から考える住宅の土地の広さの目安は?
住宅の土地の広さは、「居住人数」から考えるのが基本です。ここでは、「夫婦2人暮らし」と「家族5人暮らし」のパターンに分けて、目安となる土地の広さを考えていきましょう。
夫婦2人暮らしの場合に必要な土地の広さの目安は?
夫婦2人暮らしの場合、LDK・夫婦の寝室・夫婦それぞれの居室が必要だとすると、間取りは「3LDK」くらい必要です。下記のプランは一例ですが、延床面積24坪くらいで叶えることができます。
そうなると、建坪が約14坪なので、建蔽率が50%だとすると、土地は28坪程度は必要になってきます。
夫婦+子供2人の4人暮らしでの場合に必要な土地の広さの目安は?
夫婦2人と子供2人の4人暮らしの場合、LDK・夫婦の寝室・子供部屋2つ、和室などが必要だとすると、「4LDK」くらいの間取りになってきます。先にご紹介した5LDKのプランから1部屋削って収納やホビースペースにするようなイメージの場合、延床面積30坪前半くらいが目安となります。上記プランだと建坪が約17.5坪程度になるので、建蔽率が50%だとすると、土地は35坪程度は必要となります。
土地の広さを基準にして間取りを考えることはできますが、家族構成やライフスタイルを見極めて、必要な土地の広さを考えながら間取りを設計することをおすすめします。
同じ広さで4LDKにしたら、収納とゆとりが増える
先ほどご紹介した5LDKのプランを、同じ面積で5LDKを4LDKにしてみると、部屋をひとつ減らした分だけ収納スペースなどに余裕が生まれます。収納スペースは書斎などにすることも可能です。
1F床面積:52.99㎡(16.02坪)、2F床面積:52.99㎡(16.02坪)、延床面積:105.98㎡(32.04坪)
このように部屋数を減らしたり、例えば子供部屋の間仕切りをなくしたりすると、各部屋にゆとりが出せます。
まずは、「建坪16坪~20坪前後の4LDK・5LDKなら35~40坪坪程度の土地が必要」という基本を押さえておきましょう。
自分好みの家を建てるにはイメージが大切です
家づくりで大切なのは、「土地の広さ」だけではありません。
まず、自分がどのような家でどう暮らしたいのか、そのためにはどのくらいの広さが必要かを考え、家の階数なども決めましょう。
しかしこのイメージを持つのも、家づくりをはじめた段階では至難の業。土地を買ったあとに、理想の家が建たないと気づくことも少なくありません。
→土地選びで失敗しないためには「道路」「地盤」確認! 家づくり怖い話
土地探しは専門家が自分の家を建てるときでも難しいので、できれば信頼できるハウスメーカーを見つけ、アドバイスを受けながら土地を探すのが賢明です。
→土地購入成功の秘訣は専門家のアドバイス。ハウスメーカーと土地選びをするメリット3つ
一生過ごす家を建てる大切な買い物、ぜひ成功させてくださいね!
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