夏の光熱費削減に「遮熱」「断熱」「気密」が役立つ!
暑い夏はエアコンの大活躍時期。光熱費も気になりますね。消費電力抑制に役立つ昔ながらの方法を紹介するとともに、断熱・気密性能の高い家が光熱費コストダウンにつながる理由を解説します!
このコラムでわかること
- 夏の光熱費を高くするのは「冷やす」ための家電
- エアコンの電力消費を抑える方法
- 家の「断熱」「気密」性能アップは年間の光熱費削減にも有効
- 補助金も出ている「ZEH」に注目!
夏の光熱費を高くするのは「冷やす」ための家電
政府の統計によれば、家庭にある機器別電気使用量の順位は
第一位 電気冷蔵庫 14.2%
第二位 照明器具 13.4%
第三位 テレビ 8.9%
第四位 エアコン 7.4%
…とのこと。
夏に活躍する、食べ物を「冷やす」冷蔵庫、室温を「下げる」ためのエアコンが上位に食い込んでいますね。
照明器具やテレビは年間を通して平均的に使うものなので、年間を通して節電に取り組むことができます。
しかし、季節家電はその季節に意識を高くもっていないとなかなか光熱費ダウンには至らないもの。
今年はとくに「エアコン」に注目して節電してみてはいかがでしょうか。
エアコンの電力消費を抑える方法
さっそくエアコンの電力消費を抑えるためにはどうしたらよいのでしょうか。
今あるエアコンを活かしつつ節電するには、「エアコンを使わなくてよい環境づくり」が第一歩です。
そのためには
①太陽の熱を室内に入れない
②家の性能「断熱性」「気密性」アップ
という2点が有効です。
①熱を室内に入れない
今あるエアコンの電力消費を抑えるためには、「できるだけエアコンを使わない」ことしかありません。
そのためには部屋を暑くしない、つまり「太陽の熱」そのものを室内に入れない=「遮熱(しゃねつ)」という視点が大切です。
太陽のエネルギーは、特に窓を通って室内に入り込みます。
ですから、窓の「室外」側に、すだれやスクリーンシェードを用意して、日中の暑い陽ざしをカットしましょう。
ポイントはあくまでも「室外」ということ。
誤解されやすいのですが窓ガラスの内側にあるカーテンは、熱を吸収・放射されてしまうため、室内の気温上昇を防ぐ効果は期待できません。
また、窓の外の地面から跳ね返って入ってくる光・熱にも注意。
芝生や庭をつくることで緑化したり、保水できるタイルやシートなどを敷いて打ち水をするなどの工夫で、地面の温度を下げ、反射も抑えることができます。
②家の性能「断熱性」「気密性」アップ
これは、家を建てたりリフォームしたりする際に特にこだわっていただきたいことです。
家自体の「断熱性」と「気密性」を高めると、快適で電力消費の少ない家になるからです。
先ほど、太陽の熱は窓を通して入ってくると言いましたが、実は屋根や壁、つまり外に接している部分からも侵入してきます。
こういった部分はいわば家の「外皮」。
外皮の断熱性(熱を遮断する力)が弱いと、どんどん外の暑さが入ってきてしまうのです。
また、せっかく冷やした内部の空気ですが、家の外皮に隙間が多いと、せっかく窓を閉めていてもあっという間に逃げてしまいます。
家を新しくしたり、リフォームしたりするタイミングで、必ず「断熱性」と「気密性」を高めておくことが、現在の省エネの基本なのです。
(断熱について詳しくは→UA値って何?省エネ住宅手始めは「断熱」!)
以上は、今ある「エアコン」を活かした工夫ですが、実は「買い替えたほうがコストダウン」な場合も。
図はエネルギー白書(2016)からの引用ですが、家庭における電力消費量の多い家電について、改良の結果、エネルギー効率が上昇した=同じ冷やし方で消費電力が減った、ということを示しています。
引用元:http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/actual/
エアコンも、消費電力は年々下がっていますね。
家庭で一番電力を消費する冷蔵庫に至っては、10年前と比べると非常に大きな進化を遂げています。
壊れていないのにもったいないと思うかもしれませんが、5-6年使っている冷蔵庫は、消費電力を考慮すると新しく購入して使う方がトータルコストでお得な場合があります。
家電を購入する時は、省エネラベルなどを見比べて、できるだけ効率の良い最新式のものを買いましょう。
まとめ~性能が良い住宅が、結局お得~
家を建てる、リフォームするなどの大掛かりな手入れをするとき、10年後に結果として同じ額のお金を使うなら「遮熱」「断熱」「気密」にこだわった家づくりをした方が健康に快適に暮らせます。
さらに、こういった省エネを考慮した住宅の発展形が、太陽光発電などを利用して「創エネ」も加え家全体のエネルギー消費を差し引きゼロにする、という発想の「ZEH(ゼッチ)」と呼ばれる住宅です。
この「ZEH」は、国が定めた基準を満たすことで、2017年度には補助金も出ています。
「ZEH」について知ることで、家の省エネ機能について詳しく学ぶことができます。
光熱費ダウンから一歩進めて、さらにゼロエネルギーを目指したい方はこちらのコラムもぜひ合わせて読んでみてくださいね!
→29年度補助金は? 省エネ住宅の新基準「ZEH(ゼッチ)」とは
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