住宅完成保証制度とは|仕組み・費用・タイプの違いとハウスメーカー選びのポイント

住宅完成保証制度とは|仕組み・費用・タイプの違いとハウスメーカー選びのポイント

住宅完成保証制度とは、注文住宅を建てている途中でハウスメーカーや工務店が万が一倒産してしまった場合、お施主様の費用負担を抑えて(負担なしで)住宅を完成させる仕組みのことです。

保証制度がない状態で住宅会社が倒産した場合、支払い済みの工事代金が戻ってこない、別の会社に頼み直す追加費用がかかるなど、さまざまなリスクがあります。

近年、ハウスメーカーや工務店の倒産件数は増加傾向にあり、住宅完成保証制度の重要性は高まっています。

この記事では、住宅完成保証制度の基本的な仕組みから保証タイプの違い、ハウスメーカーを選ぶ際の確認ポイントまで詳しく解説します。

クレバリーホームが採用する独自の「住宅完成引渡保証制度」についても紹介しますので、ぜひ家づくりの参考にしてください。

住宅完成保証制度の基礎知識を確認

住宅完成保証制度の対象になる新築の基礎

具体的な内容を掘り下げる前に、まずは住宅完成保証制度の基本的な仕組みや役割について確認しておきましょう。

工事中断リスクをカバーする制度

住宅完成保証制度とは、注文住宅の完成前にハウスメーカーや工務店が万が一倒産してしまい工事を継続できなくなった場合に、お施主様が受ける損害をカバーする制度のことです。

保証の対象となる損害は、「前払金の損失」と「増嵩工事費用」の2種類あります。

「前払金の損失」とは、既に支払った工事代金のうち実際の工事の出来高を超えた部分のことです。

「増嵩工事費用」は、倒産などの理由で住宅の建築が継続できなくなった場合に、別の会社が工事を引き継ぐ際に生じる、手戻り工事や重複する工事費用、足場や機材などの再手配費用、資材調達差額などの追加費用です。

どちらも施工会社の倒産によってお施主様が突然背負わされる損害であり、住宅完成保証制度はこれらを一定の範囲で補う役割を担っています。

住宅瑕疵担保責任保険との違い

住宅完成保証制度と混同されやすい、「住宅瑕疵担保責任保険」との違いも把握しておきましょう。

住宅瑕疵担保責任保険は、住宅が完成・引き渡された後に発覚した構造上の欠陥や雨漏りなど「完成した住宅の不具合」を対象とするものであり、工事中断のリスクはカバーされません。

2つの制度の対象範囲をまとめると、以下のとおりです。

 

住宅完成保証制度 住宅瑕疵担保責任保険
対象のタイミング 工事中(完成前) 引き渡し後
対象のリスク 施工会社の倒産による工事中断 構造上の欠陥・雨漏りなどの不具合
保証の主な内容 前払金損失・増嵩工事費用の補填 補修費用の負担

 

住宅完成保証制度と瑕疵担保責任保険は目的が異なり、どちらか一方で代替できるものではありません。

それぞれの役割を理解したうえで、両方の制度が整っているかを確認することが大切です。

住宅完成保証制度が重要な理由

住宅完成保証制度の引き渡しイメージ

続いて、注文住宅の建築における住宅完成保証制度の重要性をチェックしておきましょう。

建設業界では毎年一定数の倒産が発生しています。

帝国データバンクの調査によると、2025年の建設業の倒産件数は2,021件にのぼり、2022年から4年連続で増加しています。

出典:帝国データバンク 「建設業」の倒産動向(2025年)

資材費や人件費の高騰が続くなか、ハウスメーカーや工務店の経営環境は厳しさを増しており、倒産リスクは決して他人事ではありません。

万が一注文住宅の建築中に施工会社が倒産した場合、主に以下の3つの問題が生じます。

 

支払い済みの工事代金が戻ってこない

注文住宅では、工事の進捗に応じて着工金・中間金・完成金などを分割して支払うのが一般的です。

倒産が発覚した時点ですでに支払っていた代金は、倒産した会社の債権者のひとりとして扱われるため、全額回収できない可能性があります。

別の会社に引き継ぐと追加費用が発生する

工事を別の施工会社に引き継ぐ場合、当初の請負金額より高い費用がかかる可能性があります。

前の会社の施工状況を確認する作業や時間が発生し、引継ぎのための追加費用が発生するケースが多いです。

完成までに時間がかかり、生活が宙に浮く

引き継ぎ先の選定・交渉・契約には相応の時間がかかります。

その間、仮住まいの家賃が発生したり、引っ越しや入居の計画が大幅にずれ込んだりするなど、生活全体に影響が及びます。

 

住宅完成保証制度は、こうした事態に備えて前払金の損失や増嵩工事費用を一定の範囲でカバーすることで、お施主様の経済的な損害を緩和する役割を担っています。

注文住宅は人生で最大級の買い物のひとつですから、万が一の倒産リスクに備える制度が整っているかどうかは、ハウスメーカー選びの重要な判断軸のひとつといえるでしょう。

住宅完成保証制度の2つのタイプ:保険型とエスクロー型

住宅完成保証制度を使った新築現場

住宅完成保証制度は、仕組みの違いによって大きく「保険型」と「エスクロー型」の2つに分けられます。

どちらも施工会社の倒産リスクに備える点は同じですが、保証の仕組みや限度額、お施主様への影響が異なります。

 

保険型 エスクロー型
仕組み 損害発生後に保証機関が補填 工事代金を第三者機関が預かり管理
保証の限度額 請負金額の20〜30%程度(前払金損失) 実質100%
施主の自己負担 限度額超過分は自己負担が残る場合あり 原則なし
費用負担 保証料は基本的に建築会社負担 管理手数料が発生する場合あり
手続きの複雑さ 比較的シンプル 資金管理の仕組みが介在する

 

それぞれの特徴を理解したうえで、どちらの制度が採用されているかを確認することが大切です。

保険型

保険型の住宅完成保証制度は、施工会社が倒産した場合に生じた損害(前払金の損失・増嵩工事費用)を、保証機関が一定額まで補填する仕組みです。

保証の限度額は保証機関や契約内容によって異なりますが、前払金損失については請負金額の30%程度、増嵩工事費用については請負金額の10%程度が一般的な目安です。

損害額が限度額を超えた場合は自己負担が残るケースがあります。

エスクロー型

エスクロー型は、お施主様が支払う工事代金を第三者機関が預かり、工事の進捗に応じて建築会社に支払う仕組みです。

お施主様が直接施工会社に工事代金を支払わないため、倒産が発生した時点での未払い工事代金は保全されており、前払金の損失が原則として発生しません。

保証の限度額は実質100%となるため、保険型と比べて施主の自己負担リスクが低い点が特徴です。

一方で、第三者機関を通じた資金管理が必要になるため、手続きや仕組みがやや複雑になる場合があります。

住宅会社を選ぶ際の住宅完成保証制度のチェックポイント

住宅完成保証制度の確認打合せ

住宅完成保証制度は、すべてのハウスメーカーや工務店が対応しているわけではなく、保証内容も異なります。

ハウスメーカーや工務店を選ぶ際には、以下の3つのポイントを事前に確認しておきましょう。

そもそも住宅完成保証制度があるか

住宅完成保証制度への対応は、法律で義務づけられているものではありません。

そのため、保証制度自体を設けていない住宅会社も存在します。

万が一の倒産リスクに備えるには、まず「完成保証の制度があるかどうか」を確認しましょう。

費用負担はどうなっているか

住宅完成保証制度の保証料や手数料は、基本的に住宅会社が負担するケースが多いです。

ただし、実態としては工事費に上乗せされているケースも考えられます。

「無料」とされている場合でも、費用がどのように扱われているかを確認しておきましょう。

保証の主体は誰か

住宅完成保証制度の信頼性は、誰が保証しているかによって大きく異なります。

保証の主体としては、国土交通大臣指定の第三者保証機関・建築会社による自社保証・加盟店同士で構成される共済組織などが挙げられます。

自社保証の場合、保証する会社自体が倒産すれば保証が機能しなくなるリスクがあるため注意が必要です。

第三者機関や共済組織による保証は、こうしたリスクを回避できる点で信頼性・持続性の面で優れています。

ここで挙げたように、住宅完成保証制度の有無や対象範囲は、ハウスメーカーや工務店選びにおける重要なポイントの1つです。

まずは倒産のリスクがない住宅会社を選ぶことが大前提ですが、万が一の事態も想定して住宅完成保証制度までしっかりチェックしましょう。

クレバリーホームでは、家づくりのご契約から完成まで保証する「住宅完成引渡保証制度」を、全シリーズ(クレバリーメゾン除く)に無料で適用しています。

万が一不測の事態が発生して工事が継続できなくなった場合でも、全国のクレバリーホーム加盟店で構成する「クレバリー共済会」が責任をもって家を完成させ、お引き渡しいたします。

保証制度の詳しい内容についてはこちらもご覧ください。


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住宅完成保証制度に関してよくある質問

住宅完成保証制度による引き渡し

最後に、注文住宅を建てる際の住宅完成保証制度に関してよくある質問にまとめてお答えします。

Q. 工事途中で倒産した場合、引き継ぎ先はどのように決まりますか?

引き継ぎ先の決まり方は、採用されている保証制度の仕組みによって異なります。

第三者の保証機関による制度の場合、お施主様と協議しながら引き継ぎ先の建築会社を選定・調整するケースが一般的です。

クレバリーホームの共済組織が保証主体となっている制度は、全国の加盟店ネットワークが引き継ぎの受け皿となるため、対応がスムーズになりやすいという特徴があります。

Q. 住宅完成保証制度は契約前に確認できますか?

ハウスメーカーや工務店が住宅完成保証制度に対応しているかどうかの確認方法としては、契約前の段階で直接質問するのが確実です。

その際、保証の主体・保証の仕組み(保険型かエスクロー型か)・費用負担の有無についても確認しておきましょう。

まとめ

注文住宅の工事中に施工会社が倒産するケースは決して他人事ではなく、住宅完成保証制度による対策が必要です。

ハウスメーカーを選ぶ際は、住宅完成保証制度の有無だけでなく、保証の仕組み・限度額・費用負担・保証の主体まで確認することが大切です。

クレバリーホームでは、全国の加盟店で構成する「クレバリー共済会」が保証主体となる「住宅完成引渡保証制度」を、全シリーズ(クレバリーメゾン除く)に無料で適用しています。

登録料・保証料・手数料はかからず、万が一の事態が発生した場合も、クレバリー共済会が責任をもって住宅を完成させ、お引き渡しします。

家づくりの安心を支える制度も含めて、クレバリーホームの家づくりについてぜひお気軽にご相談ください。

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