「鉄骨造」がわかる3つのポイント! キーワードは「素材×工法」
素材から見た家の「構造」には、前回お話した「木造」の他にも、「鉄骨造」「RC造」があります。
今回のテーマは「鉄骨造」。
どんな特徴があるのか、ご一緒に見ていきましょう!
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「鉄骨造」とは
「鉄骨造」とは、柱や梁などの主な構造材を、鉄や鋼で作っている構造のことです。
一般住宅から、ビルなどの大型建築物まで用いられています。
使う鋼材は、厚みで二種類に呼び分けられ、厚みが6mm以上のものを「重量鉄骨」、6mm以下のものを「軽量鉄骨」と言います。
「重量鉄骨」は主にビルなどの大型建築物に、「軽量鉄骨」は一般の住宅に多く用いられています。
また、この鋼材には色々な断面があります。
例えば、アルファベットの「H」の断面をしているものは「H形鋼」、断面が「○」なら「○形鋼管」という具合です。
断面によって強さや曲がりにくさが違うので、建築物の部位によって使い分けられているんですよ。
「鉄骨パネル工法」について
みなさんは「プレハブ」という言葉を聞いたことがありますか?
「プレハブ」とは「prefabrication(プレファブリケーション:組み立て工法)」のこと。
ほとんどの部材を工場で生産、現場でそれを組み立て、家を建てるという工法です。
一般住宅を建てる時に「鉄骨造」を選ぶと、現在は大部分が「鉄骨パネル工法」という工法で建てられることになりますが、鉄骨パネル工法はこの「プレハブ」工法のひとつ。
鉄骨で作った構造に、合板やALC(軽量気泡コンクリート)などでできたパネルをはめ込んで家を作るので「鉄骨」+「パネル」工法なのです。
この工法を使うとサッシや設備などまで工場ではめ込み、そのボックスを現地まで運んで建てることもできます。
ただし、プレハブの鉄骨造を選んだ場合、問題になってくるのは道路幅です。
当然のことですが、大きい鋼材やボックスを運ぶ道は広くなければいけませんね。
つまり、面している道路がある程度広くなければ選べない工法、とも言えます。
鉄骨造の主な特徴
鉄骨造の特徴は、①素材である鉄の特徴 ②工法(主にプレハブ工法)の特徴 という二つの視点で説明することができます。
素材である鉄の特徴から見ていきましょう。
一般住宅の素材として最もポピュラーな「木」と比較して考えてみます。
まずは
・「木に比べて重い」…建物自体が重くなり、地盤改良が必要になる場合があります。
また、
・「木に比べて熱伝導率が高い」…「熱伝導率が高い」=熱を伝えやすいということ。
良くも悪くもすぐに温まり、冷えるので、断熱性能という点から考えると非常に慎重な計画が必要です。
また、鋼材は火に弱いので、耐火性能を高めるための工夫も求められます。
今度はプレハブ工法の特徴から見てみましょう。
・「工場で材料を生産、管理」…現場での工期が短くでき、品質も安定しています。
・「堅牢な構造」…開放的な大空間を作りやすい、耐震性を高めやすいなどのメリットがあります。
・「部材が重たく大きい」…面している道路が狭い土地では建築が難しくなります。
以上が「鉄骨造」の主な特徴です。
まとめ
鉄骨で家を建てる場合、強度計算や構造材の生産をその都度行うのはとても大変な手間。
そのため、鉄骨造を取り扱っているのは国の認定を取った大手ハウスメーカーがほとんどです。
「構造」について解説した記事「強い家をささえる「構造」、知らなきゃ危ない?!」でもお話したとおり、住宅の構造には鉄骨造の他にも木造、RC造があり、それぞれに特徴があります。
ハウスメーカーごとに専門の構造は決まっていますので、家づくりの契約前には、ご自身が家に求めているものと、その工法が合っているかどうかを必ずチェックしましょうね!
次回は「RC構造」についてご説明します。
→「RC(鉄筋コンクリート)造」の特徴は「強さ」がキーワード?
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