木造の二大工法「在来軸組工法」「2×4工法」。特徴は?

前回の記事は、後から取り換えのきかない「構造」の重要性について。
「構造」が大事なのはわかった。だけど、自分の家づくりはどの工法で進めれば…? というあなたに、それぞれの工法についてご説明していきます。
今回のテーマは、「木造」の主要工法である、「在来軸組工法」「2×4工法」です!

 

このコラムでわかること

  • 「木造」の代表的な構造形式
  • 「在来軸組工法」とは?
  • 「2×4工法」とは?
  • まとめ

「木造」の代表的な構造形式

前回、家の主な構造には、使われる材から見て「木造」「鉄骨造」「RC(鉄筋コンクリート)造」があるというお話をしました。

さて、この中で最も人気のある工法は何か、ご存知でしょうか。
正解は…、「木造」!
新規住宅着工件数、ナンバー1なんです。
国土交通省の住宅着工統計によれば、平成27年度に建てられた居住専用住宅の8割以上がこの木造建築。

みんなが選んでいる「木造」の構造の特徴を、
代表的な
・日本に昔からある「在来軸組工法」(ざいらいじくぐみこうほう)
「2×4(ツーバイフォー)工法」に代表される「枠組壁工法」(わくぐみかべこうほう)
の二つから見ていきます。

「在来軸組工法」とは?

日本建築で昔から使われてきた工法で、基礎の上に回した木(土台)の上に建てた柱と、梁(はり)を組み合わせて家を支えます。

家の重み、人や物の重みなど垂直方向にかかる力は、土台の上に建てた柱や梁で対抗。
そして、柱と柱の間に補強材を筋交い(すじかい)で入れることで、風や地震などの横の力に対抗して、耐久性や耐震性を高めます。
使う木材は土台なら12cm角程度、柱なら10cm角以上が一般的です。

在来軸組工法の特徴は、柱以外(例えば壁のあるなしなど)には制約が少ない点。
そのため、

・開放的な間取りにも対応しやすい
・建てた後、リフォームしやすい
・狭い、変形しているなど土地に制約があっても建てやすい

というメリットがあります。

「2×4工法」とは?

一方、「2×4工法」に代表される「枠組壁工法」の特徴はなんでしょうか。
在来軸組工法が柱や梁で構造を作ったのに対して、「枠組壁工法」はその名の通り、「壁」で家にかかる力に対抗します。
代表的な「2×4(ツーバイフォー)工法」は、「枠組壁工法」の特徴をよく表しています。

「2×4工法」は北米で生まれました。
「2×4」という呼び名の理由は2×4インチ(ツーバイシックス工法は2×6インチ)の木材を使うからです(実際に使われる大きさは製材後で38㎜×89㎜)。

まず、この材で「枠」をつくり、構造用合板を貼り付けて「パネル」を作ります。
このパネルを組み立て、家の構造を作ります。

「はしらーのきーずーはおととーしーのー♪」という歌になれ親しんでいる私たちには驚きですが、2×4工法では構造に「柱」は使われません。
床や壁などの「面」のみで外部からの力に対抗するしくみなのです。

主な特徴は以下の通りです。

・気密性、断熱性に優れている
・面で構成されているので力を分散し、地震や台風に強い
・パネルが耐力壁になるので間取りやリフォームの際、融通がきかないことがある
・組み立てるだけなので工期が比較的短い

木造の工法

まとめ

木造は人気が高いため、ニーズに合わせて技術や材料が日々進化しています。
そのため、建て主の予算や要望に関する自由度が高いのが魅力です。
また、材料である木には質感の良さだけでなく、断熱性能の高さなど機能的なメリットも。
まずは一番人気の木造工法で家づくりを考えてみてはいかがでしょうか。

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