「造作洗面台はやめとけ」と言われる理由と後悔を防ぐポイント|おしゃれな施工実例も
カウンターやボウルなどを自由に組み合わせられる造作洗面台は、デザイン性や利便性の点で魅力がありますが、「やめとけ」「後悔した」などネガティブな意見も見受けられます。
既製品にはない洗面台をつくれるのは大きなメリットですが、オーダーメイドになるため細かい部分までしっかり考えないと使い勝手が悪く後悔するリスクがあるのは確かです。
そこでこの記事では、造作洗面台はやめとけと言われている理由と、後悔を防ぐためのポイントを詳しく解説します。
実際におしゃれで使いやすい造作洗面台を取り入れた注文住宅の施工実例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
造作洗面台とは?
造作洗面台とは、メーカーの既製品ではなく、洗面ボウル・水栓・カウンター・ミラーなどを組み合わせてつくるオーダーメイドの洗面台のことです。
サイズやデザインを自由にカスタマイズして、世界に1つだけの洗面台をつくれるのが大きなメリットです。
例えば、洗面所の間取りにサイズをピッタリ合わせて、ボウルや水栓を組み合わせて既製品にはないデザインをつくることができます。
収納量や使い勝手を調整したり、洗面所のテイストに合わせてデザインをトータルコーディネートしたりできるのも造作洗面台ならではのメリットです。
ただし、造作洗面台は自由度が高い反面、使い方に合わせないと後悔するリスクもあります。
次の章から、造作洗面台のデメリットやリスク、よくある後悔例を1つずつチェックしていきましょう。
造作洗面台はやめとけと言われる理由と後悔例
「造作洗面台はやめとけ」と言われる理由と、代表的な後悔例を1つずつチェックしてみましょう。
後悔を防ぐための対策は次の章で解説しますので、ここではどんなデメリットやリスクがあるのか覚えておいてください。
価格が高い
比較的価格帯が広い既製品に対して、オーダーメイドの造作洗面台は価格が高くなる傾向があり、予算オーバーにより後悔するケースが多いようです。
メーカーの洗面台はシンプルな製品だと10万円前後から選べるため、予算に合わせて価格を調整しやすいです。
一方、造作洗面台は洗面ボウルやカウンターにこだわると製品価格が高くなり、素材や仕上げ方法によっても費用が変動します。
既製品もグレードが高い物を選ぶと価格は高くなりますが、どちらかというと造作洗面台の方が高額になる傾向があるようです。
使い勝手が悪い
デザイン性を重視して造作洗面台をカスタマイズした結果、使い勝手が悪くなってしまうのもよくある後悔例です。
例えば、シンプルなデザイン重視で浅い洗面ボウルを選ぶと、水がはねて掃除の手間がかかるケースが多いです。
また、既製品だと標準仕様になっていることが多いシャワーヘッドも、選ぶ水栓によっては付いておらず使い勝手で後悔する可能性もあります。
汚れが溜まりやすい
造作洗面台は、一体型の既製品と比べるとつなぎ目や凹凸が多くなるため、素材や仕上げ方法によっては汚れが目立って後悔するリスクがあります。
例えば、洗面ボウルとカウンターのつなぎ目に使うシリコン製のコーキングは、水あかや汚れが溜まりやすくカビが発生することもあります。
また、カウンターにタイルを使う場合、目地の汚れが気になるケースも多いです。
メンテナンス性&耐久性が低い
造作洗面台に使う素材や設備によっては、メンテナンス性や耐久性の低さが後悔の原因になることもあります。
例えば、木製カウンターは水はねによるシミやカビが発生しやすく、既製品より掃除の手間が増えたり寿命が短くなったりする可能性が考えられます。
タイル素材も硬い物を落として割れたり、剥がれたりするケースがあり、目地の詰め直しなどメンテナンスも必要です。
収納が足りない
すっきりしたデザインの造作洗面台をつくる場合、収納が足りず後悔するケースもあります。
圧迫感がなくおしゃれなオープン棚は人気ですが、既製品の扉付きの収納より収納量は少なくなることが多いです。
特に洗面所はさまざまなアイテムが集まる場所のため、収納が不足すると意匠性や使い勝手が低下して後悔する可能性が高いです。
デザインがちぐはぐ
造作洗面台は素材やパーツを自由に選べる反面、いざ完成したらイメージと違い後悔するリスクもあります。
メーカーの既製品はショールームやモデルハウスで実物をチェックできますが、造作洗面台は完成するまでどんな仕上がりになるのか分かりません。
全体のバランスを考えず好きなパーツを組み合わせてしまうと、ちぐはぐなデザインになり後悔する可能性があります。
コンセントが使いづらい
洗面所ではドライヤーや髭剃りなどを使うことが多く、コンセントの数や位置で使いづらさを感じて後悔するケースもあります。
造作洗面台のデザインを重視してコンセントを目立たない場所に付けると、遠くて使いづらくなるケースが多いようです。
既製品の場合、使いやすい位置で目立たないようにコンセントが設けられていることが多いですが、造作洗面台は位置を自分で調整する必要があります。
修理費用が高額になった
海外メーカーの水栓金具やボウルなどを使うと、故障時のアフターパーツの価格や修理費用が高額になり後悔するパターンもあります。
また、建築会社によっては、造作洗面台はアフターサービスの保証対象外になるケースもあり、不具合や故障の修理が実費になる可能性も。
造作洗面台の後悔を防ぐポイント
前述したような造作洗面台の後悔を防ぐために、次のポイントについてしっかり考えましょう。
使い方をシミュレーションする
造作洗面台はオーダーメイドになりますので、まずはご家族全員で使い方をシミュレーションすることが大切です。
ご家族の人数や利用する時間帯をシミュレーションすることで、必要なスペースやボウルの数、サイズなどが明確になり後悔を防ぎやすくなります。
朝の洗顔やお出かけ前の髪のセット、メイクなど、造作洗面台をどのように使うのか細かくシミュレーションしましょう。
ボウルのサイズや数を考える
水はねや使い勝手の悪さによる後悔を防ぐために、造作洗面台のボウルのサイズや数を考えるのも重要なポイントです。
まずは今使っている洗面台のボウルの幅や奥行き、深さなどを計ってみましょう。
ボウルのサイズが今より小さくなると、水はねや使い勝手の悪さを感じる可能性があるので要注意です。
また、家族の人数が多く朝などに混雑する場合は、ボウルを2つ設けるなど工夫するのもおすすめです。
カウンターの素材とメンテナンス性を確認
造作洗面台のカウンターの素材を選ぶ際は、デザインだけでなくメンテナンス性を確認するのも後悔を防ぐポイントです。
例えば、天然木のカウンターはおしゃれですが、水がはねるとシミになりやすく、お手入れの手間がかかります。
また、モザイクタイルのような目地が多いカウンターも、汚れが溜まりやすく掃除の手間は多くなります。
こまめな拭き掃除やメンテナンスが難しい場合は、メラミン化粧板や大理石など、メンテナンス性に優れるカウンターを選ぶのがおすすめです。
使いやすい水栓を選ぶ
洗面ボウルに組み合わせる水栓金具も、デザイン性だけでなく使い勝手をしっかり確認して選びましょう。
例えば、水栓金具をカウンターに付けるのか、壁に付けるのかによって、使い勝手や清掃性が変わります。
また、洗面台で髪を洗う場合は、ホースが伸びるシャワーヘッド付きの水栓金具を選ぶと便利です。
前述した造作洗面台の使い方に合わせて、必要な機能を備えた使いやすい水栓金具を選びましょう。
必要な収納量を確保する
造作洗面台で後悔しやすい収納については、必要な収納量を確保してバランス良く配置することが大切です。
まずは洗面所で使う物をリストアップして、必要な収納量を考えましょう。
洗顔やメイク用品などはサッと取り出しやすい場所、掃除用品やストック品は容量が多いキャビネットなど、バランス良く収納を配置するのも重要なポイントです。
1か所に大きな収納を付けるのではなく、ミラー裏の収納や壁厚を利用したニッチ収納なども活用し、バランス良く配置してみましょう。
こちらのコラムで注文住宅の収納の基本的な考え方について詳しく解説しています。
使いやすい場所にコンセントを配置
洗面所で使う電気製品をリストアップして、使いやすい場所にコンセントを配置するのも後悔を防ぐポイントです。
ドライヤーやヘアアイロンなどは、抜き差ししやすい場所にコンセントがあると便利です。
充電が必要なシェーバーや美容機器などを使う場合は、キャビネットの中など目立たない場所にコンセントを設けましょう。
洗面所では冬のヒーターや夏の扇風機などを使うこともあるので、足元にコンセントを付けておくのもおすすめです。
こちらのコラムで注文住宅のコンセントの考え方について詳しく解説しています。
トータルコーディネートする
造作洗面台のデザインに関する後悔を防ぐためには、すべてのパーツや内装も含めたトータルコーディネートをすることが大切です。
ボウル・カウンター・水栓・ミラーなど単品で気に入った物を組み合わせるのではなく、相性の良い素材やカラーで統一感を演出しましょう。
好きなデザインのパーツや素材を軸にする場合は、モダン・ナチュラルなどテイストを決めてトータルコーディネートすると失敗しにくいです。
造作洗面台の実績が豊富な会社に相談
造作洗面台の後悔を防ぐにはお施主様ご自身の対策も大切ですが、施工実績が豊富な会社に相談してアドバイスを受けるのもおすすめです。
造作洗面台の実績が豊富な担当者なら、お施主様のご要望をお伺いして使いやすくおしゃれなプランを提案してくれる可能性が高いです。
次の章で、おしゃれな造作洗面台の施工実例をチェックしてみましょう。
おしゃれな造作洗面台のある注文住宅施工実例
クレバリーホームが手がけた注文住宅の中から、おしゃれな造作洗面台を取り入れた施工実例をご紹介します。
詳細ページに間取り図や住まい全体の写真もありますので、気になる造作洗面台を見つけたらそちらもチェックしてみてください。
実例①
大きなミラーや広いカウンターなど、造作洗面台ならではの自由度を活かした施工実例です。
カウンターとボウルのつなぎ目を無くすことで清掃性を高め、サイドのニッチ収納で細かなアイテムも使いやすい配置になっています。
実例②
広めのカウンターにスツールを置けるスペースを設け、メイクや身支度を整えやすい造作洗面台です。
おしゃれなタイルや水栓のチョイスにくわえて、スリット窓で開放感を高めているのも工夫の1つです。
実例③
こちらは、洗面台自体は既製品ですが、2台横並びの配置や隣接する造作パウダースペースなど、ライフスタイルに合わせた工夫が盛り込まれています。
カウンターやミラーのデザインにこだわった造作スペースにより、ホテルのような高級感のある空間に。
実例④
一つひとつのパーツや素材にこだわり、トータルコーディネートによる統一感が魅力的な造作洗面台です。
シンプルな構成ですが、サイドの壁厚を利用したオープン棚など細かいアイテムも収納でき使いやすく仕上がっています。
実例⑤
2階の階段ホールに、メインとは別に造作洗面台を設置した実例です。
オープンな場所におしゃれな造作洗面台を設けることで、使い勝手はもちろん住まい全体のデザイン性アップにもつながっています。
まとめ
造作洗面台はデザイン性や使い勝手にこだわれる反面、しっかり考えないと後悔してしまうリスクもあります。
今回ご紹介したポイントについてしっかり考え、おしゃれで使いやすい造作洗面台をつくりましょう。
住まいづくりのプロに相談して、ライフスタイルや好みに合う造作洗面台についてアドバイスをもらうのもおすすめです。
クレバリーホームは全国のモデルハウスで、造作洗面台を含めた住まいづくりのご相談を受け付けています。
ぜひお近くのモデルハウスにご来場ください。