空き巣に狙われやすい一軒家とは?新築時と普段からできる防犯対策を解説

空き巣に狙われやすい一軒家とは?新築時と普段からできる防犯対策を解説

一軒家はマンションより空き巣に狙われやすいと言われることが多く、防犯性を高めるための対策が欠かせません。

特に、これからマイホームを建てる場合は、空き巣を未然に防ぐための住まいづくりが求められます。

そこでこの記事では、空き巣に狙われやすい一軒家の特徴と、防犯対策について詳しく解説します。

新築時にできる防犯対策、普段から取り組める防犯対策をそれぞれ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

一軒家は空き巣に狙われやすい?

一軒家はマンションなどの集合住宅より空き巣に狙われやすいと言われることが多いです。

具体的なデータをチェックして、どのようなポイントに気を付けるべきなのか把握してみましょう。

 

侵入窃盗認知件数の推移

出典:令和5年の刑法犯に関する統計資料を基に弊社作成

 

空き巣を含めた侵入窃盗の認知件数は年々減少傾向にありましたが、2023年から増加に転じています。

2023年の住宅を対象とした侵入窃盗の認知件数は、1万7,469件となっています。

 

侵入窃盗認の場所別認知件数

出典:警察庁 住まいる防犯110番を基に弊社作成

 

侵入窃盗の発生場所の割合を見ると、一戸建住宅が30.5%と最多です。

共同住宅(3階建以下)7.3%、(4階建以上)3.8%の割合と比較すると、一軒家は空き巣に狙われやすく、防犯対策が重要であることが良く分かります。

 

侵入口 件数/割合
7,448件/55.2%
表出入り口 2,828件/20.2%
その他の出入り口 1,990件/14.8%

出典:警察庁 住まいる防犯110番

 

一戸建住宅の侵入口は55.2%と半数以上が窓となっています。

玄関やほかの出入り口から侵入されるケースもゼロではありませんが、窓の防犯対策が重要なことが分かりますね。

空き巣に狙われやすい一軒家の特徴

空き巣に狙われやすい一軒家の玄関

続いて、実際に空き巣に狙われやすいと言われている一軒家の特徴をチェックしてみましょう。

土地や建物の条件が当てはまる場合は、特に防犯対策に力を入れる必要があります。

具体的な対策は次の章で解説しますので、ここではまず注意すべきポイントを覚えておいてください。

塀や庭木などの死角が多い

ブロック塀やフェンス、庭木などによる死角が多い家は、空き巣に狙われるリスクが高い傾向があります。

表通りや隣の家から見えない死角は身を隠す絶好の場所になり、侵入しやすい家という印象を与えてしまいます。

表通りや周囲の建物と距離がある

敷地が広く表通りや周囲の建物と距離がある家も、空き巣に狙われるリスクが高くなります。

周囲との距離があると、視線やガラスを割るときの物音などが届きにくくなるため、空き巣にとって狙いやすい条件となってしまうのです。

周囲の人通りが少ない

家の周りに人通りが少ない場合も、空き巣に狙われやすい傾向があります。

人通りが少ないと通行人に発見・通報されるリスクが少ないため、空き巣に狙われやすくなってしまうのです。

駅や繁華街に近い

家の周囲は人通りが少なく、駅や繁華街など人が多い場所に近い家も、空き巣に狙われやすい条件の1つです。

少し移動すると人通りが多いため発見が難しくなり、電車に乗って逃走するなど空き巣にとって選択肢が多くなってしまうためです。

侵入しやすい窓やドアがある

空き巣にとって侵入しやすい位置やサイズの窓やドアがある家は、狙われる可能性が高くなります。

例えば、視界が届かない死角に大きなサイズの窓があると、空き巣にとっては周囲に見つからず侵入しやすいポイントになってしまいます。

また、玄関ドアの鍵が1つしかない、窓のクレセントが防犯タイプではないなど、施錠破りをしやすい設備も狙われやすいため注意が必要です。

足場がある

2階への足場がある家も、空き巣に狙われやすい傾向があります。

庭の物置や屋根などを足場にして外から2階に行ける状態だと、侵入口の選択肢が多くなり空き巣にとって都合の良い状況です。

特に、バルコニーの内側が死角になる場合、周囲に発見されずに侵入できる可能性が高くなるため狙われやすくなります。

犬やセンサーライトなどの障害がない

空き巣は、犬の飼育やセンサーライトなど侵入の障害となるポイントもチェックしていると言われています。

犬を飼っている形跡がない、周囲にセンサーライトや防犯カメラが設置されていない家などは、ほかの家より空き巣に狙われるリスクが高くなります。

門扉がなく自由に出入りできる

近年増えているオープン外構など、門扉やフェンスがなく敷地内に自由に出入りできる家も空き巣に狙われるリスクが高いです。

乗り越える障害がなく、不審な動きをせずスムーズに窓などの侵入口にたどり着きやすいため、空き巣にとって狙いやすいケースが多いのです。

生活パターンが一定で留守が分かりやすい

通勤や通学など生活パターンが一定で、留守の時間帯が分かりやすい家も空き巣に狙われやすいと言われています。

空き巣は下見をして、シャッターや雨戸の開け閉め、電気の状態などを見て生活リズムを予測し留守の時間帯を狙うケースが多いです。

近所付き合いが少ない

周囲の家との近所づきあいが少ない状況も、空き巣に狙われやすい条件の1つです。

例えば、空き巣はゴミ置き場をチェックして、掃除が行き届いていない場合は、近所づきあいが少なく連帯感がないと判断するケースが多いようです。

新築時にできる一軒家の防犯対策

新築注文住宅の防犯カメラ設置

これから一軒家の注文住宅を新築する際は、次のような防犯対策を意識して空き巣を未然に防ぎましょう。

2階への足場をなくす

一軒家の空き巣リスクを軽減するためには、2階への侵入口となる足場を無くすことが重要です。

例えば、凹凸や下屋根がある建物形状より、総2階建ての方が2階への足場は少なくなります。

また、敷地内に物置を設置する予定があるなら、なるべく建物から離して足場に利用されるのを防ぐのも防犯対策になります。

2階の侵入口として狙われやすい、バルコニーを無くすのも1つのアイデアです。

ランドリールームを取り入れれば家事効率を高めることができ、バルコニーが無くても暮らしやすい注文住宅を建てることも可能です。

こちらのコラムでバルコニーなしの注文住宅づくりについて解説しています。

 

開口部の防犯性を高める

空き巣の侵入口となることが多い窓や玄関ドアなど、開口部の防犯性を高めるのも大切なポイントです。

玄関ドアはピッキング対策された鍵を選び、補助錠を付けるのが効果的と言われています。

また、引き違い窓などに使われるクレセント錠を防犯対策されているものにしたり、こじ破り対策になる防犯ガラスを採用したりする方法もあります。

侵入しやすい場所に窓がある場合は、シャッターや雨戸、面格子なども検討しましょう。

 

外構の工夫で死角を減らす

注文住宅の間取りと外構計画を同時進行して、死角を減らす工夫をするのも空き巣対策になります。

植木の位置やサイズ、フェンスのデザインや高さなどを調整して、プライバシー性を確保しつつ死角ができないように工夫しましょう。

隣の家や表通りから見えにくい場所には、踏むと音が鳴る防犯砂利を敷くのも対策の1つです。

こちらで注文住宅の外構について詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

 

防犯カメラやセンサーライトを設置する

新築時に電源や配線をしておいて、防犯カメラやセンサーライトを設置するのも代表的な空き巣対策です。

防犯カメラは記録をするだけでなく、防犯意識をアピールして空き巣を未然に防ぐ抑止力も期待できます。

防犯カメラとセンサーライトは後付けもできますが、新築時の方が費用を抑えて導入できます。

IoT機器やタイマー照明で不在を感じ取れないようにする

「モノのインターネット」と呼ばれるIoT機器や、タイマー照明などを活用して不在を隠すのも空き巣対策の1つです。

スマートスピーカーやスマート照明などを取り入れれば、外出先からスマートフォンでスイッチを入れることができ、不在を隠すことができます。

帰宅前にエアコンのスイッチを入れたり、お風呂を沸かしたりすることもできるため、生活の利便性がアップするのも魅力的なポイント。

犬を飼う

防犯のためだけではありませんが、犬を飼うのも空き巣対策として効果的です。

空き巣は下見をする際に犬の飼育の有無もチェックしていると言われていて、狙われるリスクの軽減が期待できます。

一軒家で犬を飼う場合は、人間も犬も暮らしやすい間取りの工夫を上手に取り入れましょう。

 

普段からできる一軒家の防犯対策

防犯対策された一軒家のクレセント

ここまでご紹介したような新築時の防犯対策にくわえて、普段の取り組みも空き巣を防ぐためには重要になります。

戸締りを徹底する

普段からできる一軒家の防犯対策としては、まず住まい全体の戸締りを徹底することが大切です。

警察庁の調べによると、一戸建住宅の侵入窃盗の侵入手口は無締まりが46.3%と最多です。

防犯性の高い窓や鍵を付けても、施錠を忘れてしまうと意味がありません。

普段から鍵をかける習慣をつけて、出かける前に全体をチェックするなど無締まり状態を回避しましょう。

近所とコミュニケーションを取る

隣接する家の住民や自治会など、近所全体で普段からコミュニケーションを取っておくのも防犯対策の一環です。

ご近所同士で顔が見える状況をつくっておくと、知らない人物が分かりやすくなり、空き巣の下見などを察知して未然に防ぐことにつながります。

家の周りをきれいにしておく

玄関や庭など、家の周りを普段からきれいにしておくのも需要な防犯対策の1つです。

雑草やゴミなどが散らかっている家は、防犯意識が低いと判断されて空き巣に狙われる傾向があります。

家全体がきれいな状態をキープすることで、空き巣に狙われるリスクを下げる効果が期待できるのです。

まとめ

一軒家はマンションなどの共同住宅より空き巣に狙われるリスクが高いため、新築時の防犯対策が重要になります。

空き巣に狙われやすい状況や条件を把握して、適切な防犯対策を取り入れてリスクを軽減しましょう。

また、住まいづくりのプロに相談して、暮しやすく防犯性が高い注文住宅のアドバイスを受けることも大切です。

クレバリーホームは全国のモデルハウスで注文住宅づくりのご相談を受け付けています。ぜひお近くのモデルハウスにご来場ください。

▼クレバリーホームのモデルハウス一覧

この記事の関連記事を読む