ヌックのある家の間取り実例|おしゃれな空間づくりや後悔を防ぐポイントを解説

家の中での過ごし方が多様化する現代の住まいづくりで、ヌックの間取りを取り入れるケースが増えています。
ヌックはリビングの一角や階段下などに設けるコンパクトなスペースで、読書・在宅ワーク・子どもの遊び場など幅広い用途で使えるのが特徴です。
しかし、ただ空きスペースにヌックをつくっただけでは、使いづらく後悔するリスクもあります。
そこでこの記事では、ヌックを取り入れた間取りづくりのポイントや、後悔を防ぐための対策を解説します。
実際にヌックを取り入れた注文住宅の施工事例も紹介しますので、イメージづくりにもお役立てください。
ヌック=居心地のよいスペースのこと

ヌックとはスコットランド語の「ヌーク(neuk)」が語源で、「居心地のよい隠れ家のような場所」を意味します。
完全に仕切られた個室ではなく、リビングや廊下の一部、階段下のスペースなどを活用して設けるコンパクトな空間をヌックと呼ぶのが一般的です。
海外では以前から住まいに取り入れられてきたスタイルで、近年は日本の注文住宅でも人気が高まっています。
家族同士の存在を感じながらも、程よいプライベート感があるほどよい距離が、在宅ワークや子育て世代を中心に支持されています。
ヌックの間取りについて、こちらの動画でも詳しく解説しています。
ヌックのある家の間取り実例
クレバリーホームが手がけた注文住宅の中から、ヌックの間取り実例をピックアップしてご紹介します。

リビングに隣接する、小上がりのヌックを設けた平屋のお住まいです。

ヌックを設けたことでLDKに居場所が増え、いろいろな場所で座ってくつろげる住まいになっています。
程よいプライベート感があり、来客時の宿泊スペースとしても活用されています。
住まいにヌックを取り入れるメリット

マイホームにヌックを取り入れることで、次のようにさまざまなメリットが生まれます。
幅広い用途に使える
ヌックの魅力のひとつは、用途を限定しないフレキシブルさです。
読書や在宅ワーク、昼寝、子どもの遊び場、趣味のスペースなど、家族それぞれのニーズに合わせて使い方を変えられます。
1つの空間を複数の用途に活用でき、ライフステージに応じて役割を変えられるのは、スペースが限られる日本の住まいづくりにおける大きなメリットです。
程よい距離感のプライベートスペースになる
ヌックは個室のように完全に閉じた空間ではないため、家族の気配を感じながら自分の時間を過ごせるのも魅力的なポイントです。
「リビングにいるけれど、少し離れて読書や勉強に集中したい」といったシーンで、程よい距離感で過ごせるスペースになります。
パブリックスペースと個室の中間的な役割を持たせることで、程よい距離感をキープしコミュニケーションを取りやすい住まいをつくりやすいです。
空間のおしゃれなアクセントになる
ヌック自体がおしゃれなアクセントとなり、空間全体のメリハリをつくりやすいのもメリットの1つです。
凹んだ壁面や段差を活かしたヌックは、空間に立体感や変化を生み出します。
木材やタイルなどの素材、ニッチ照明などを取り入れることで、インテリアとしての存在感も高まります。
デッドスペースを活用しやすい
階段下や廊下の壁際など、居室としては使いにくいデッドスペースをヌックとして活用できるのもメリットです。
空間を有効活用することで、限られた床面積の住まいでも居心地のよい場所をつくることができます。
ヌックの間取りでよくある後悔例

さまざまなメリットがある反面、よく考えずにヌックの間取りを採用すると、後悔するリスクもあります。
ここではどんな後悔例があるのかチェックして、次の章で対策を詳しく掘り下げていきましょう。
用途を決めずにつくったら使わなくなった
ヌックのデザイン性や用途の可変性だけで間取りに取り入れると、結局使わなくなってしまい後悔するケースが多いです。
ヌックは汎用性が高い反面、目的が曖昧なまま設計すると、日常的に使われず放置されるスペースになりやすいです。
また、おしゃれなデザイン性だけに注目してヌックをつくると、実際に暮らし始めてから使うシーンがなく後悔するリスクがあります。
狭すぎて大人が使いにくい
階段下などでお子さま向けのサイズ感でヌックを設けた結果、大人が使いづらく後悔するのもよくあるパターンです。
キッズスペースとして使う時期は問題なくても、お子さまが成長した後に大人が活用しようとすると使いにくさで後悔するリスクがあります。
居室や収納が圧迫されてしまった
ヌックを優先したことで、居室や収納スペースが圧迫されてしまい、結果的に住まいの利便性や満足度が低下し後悔するパターンです。
ヌックをつくることでリビングが狭くなったり、収納が不足したりすると、かえって暮らしにくくなってしまう可能性もあります。
ヌックは利便性の高い間取りではありますが、延床面積やライフスタイルによっては、ほかのスペースを優先した方が良いケースもあります。
暗くて居心地が悪い
ヌックの内部は少し暗めにするのが一般的ですが、暗すぎると過ごし方が限定されたり居心地が悪くなったりして後悔するリスクもあります。
壁に囲まれたヌックは、窓から遠いと自然光が入りにくく、昼間でも薄暗くなってしまうことがあります。
また、ムードを重視して暗めの照明計画にすると、本を読んだりスマートフォンを見たりするときに不便に感じる可能性が高いです。
冷暖房が届かずに夏暑く冬寒い
ヌックの配置によっては、エアコンやストーブの風が届きにくく、夏は暑く冬は寒い空間になってしまい後悔するリスクがあります。
特に階段下や壁に囲まれたヌックは、冷暖房との位置関係によっては快適性が低下する可能性が高くなります。
収納がなくて散らかりやすい
お子さまのキッズスペースとしてヌックを設ける場合、収納を設けておかないとおもちゃが散らかって生活感が出てしまい、後悔するケースが多いです。
市販の収納ボックスなどを置くとヌックが狭くなり、圧迫感が出て居心地が悪くなることもあります。
後悔を防ぐヌックの間取りづくりのポイント

先ほどご紹介したような後悔を防ぎ、使いやすくおしゃれなヌックをつくるためのポイントをまとめました。
①用途を明確にする
まずは、ヌックを設ける目的や、具体的な用途を明確にしましょう。
どんなシーンで、何人でヌックを使うのか考えることで、必要な広さや収納量など間取りづくりに必要な要素が決まってきます。
また、ライフスタイルの変化に合わせて、お子さまが小さい時期はキッズスペース、巣立った後は書斎といったように、将来の使い方もイメージしておくと無駄なスペースになりません。
具体的な用途が思いつかない場合は、無理にヌックを設けずに、ほかのスペースを広く取るのも1つの考え方です。
②余裕のある天井高・奥行きを設定する
キッズスペースとしてヌックを設ける場合でも、将来の用途の変化を見越して大人でも余裕のあるサイズを設定しておきましょう。
大人も快適に使えるヌックにするには、天井高180cm以上・奥行き90cm以上のスペースが目安です。
キッズスペースとして割り切る場合でも、将来的に用途が変わることを想定し、大人が無理なく座れる高さのベンチや床面を意識しておくと後悔しにくくなります。
③居住スペースとのバランスを取る
ヌックのためにリビングやほかの居室が手狭になるのを防ぐためには、全体のバランスを取ることが大切です。
まずは、さきほど決めた用途に合わせて、ヌックにどれくらいの面積が必要なのか確認しましょう。
次に、居室・収納を確保したうえで、ヌックを無理なく設けられるか考えるのがおすすめです。
階段下のデッドスペースを活かすなど、居住スペースをなるべく圧迫せずにヌックを取り入れるアイデアも検討してみましょう。
④窓と照明を設計段階から組み込む
ヌックが暗くて使いづらい空間になるのを防ぐために、窓の配置や照明計画にこだわるのも大切なポイントです。
設置場所に窓を設けられる場合は、自然光を取り込みつつ、プライバシーを保護する配置を考えましょう。
例えば、低い位置に設ける地窓は、プライバシーと採光を両立しやすく、落ち着いた雰囲気のヌックとの相性も良好です。
窓の設置が難しい場合は、照明の工夫でさまざまな過ごし方に対応できるようにしておきましょう。
例えば、読書や在宅ワークなどの作業時はしっかり照らし、くつろいで過ごすときは少し暗めに調整できる照明が理想的です。
⑤空調計画と連携する
季節に関わらず快適に過ごせるヌックをつくるために、住まい全体の空調計画と間取りを連携することも大切です。
例えばリビング内にヌックを設ける場合は、エアコンの吹き出し口や空気の循環との位置関係を確認しましょう。
ヌック内に風が届きにくい場合は、小型サーキュレーターを置くスペースやコンセントを設計に織り込んでおくと対応しやすくなります。
換気についても設計時に確認し、空気が滞留しない計画にすることが大切です。
⑥必要な収納量を確保する
ヌックに棚やボックス収納を最初から組み込んでおくことで、散らかりにくく使い勝手のよい空間になります。
特にキッズスペースとして使う場合は、おもちゃや勉強道具などの収納を設けることで、散らかるのを防ぐことができます。
また、使う場所の近くに収納をつくっておくことで、お子さまが自然に整理整頓を覚えやすいのもメリットです。
後から市販の収納を置くとヌックが狭くなりやすいため、設計段階で必要な収納量を確保しておきましょう。
まとめ
ご自宅での過ごし方が多様化する現代では、多目的に使えるヌックは魅力的な間取りアイデアです。
しかし、ライフスタイルや間取り全体のバランスなど、さまざまな要素で理想的なヌックの間取りは変わります。
実際に暮らし始めてから後悔しないように、住まいづくりのプロに相談し、ヌックを含めた間取りのアドバイスを受けましょう。
クレバリーホームは、全国のモデルハウスで注文住宅の間取りに関するご相談を受け付けています。
ヌックのことはもちろん、実際の間取りを見ながらご相談いただけますので、ぜひお気軽にご来場ください。




